第6話 薄情

「琴音。あんた、芙美が深刻な顔で話しかけてきたのを邪険にしたんだって? なんでよ?」

「うるさいわね。だったら、あんたが助けてやりゃいいじゃない」

「言われなくてもそうするよ。薄情なあんたとは違うんだから。……もしもし、芙美?」

「もしもし。瑞穂、どうしたの?」

「あんた、何か悩んでるんでしょ? 私が相談に乗ってあげるよ」

「ほんと? ありがとー」

「友達なんだから当然だよ。で、なに? 話したいことがあるなら言っていいよ」

「あのね、百パー儲かる、いい株があるから購入してほしいんだ」

 瑞穂は電話を切った。

「琴音、悪かった。ごめんなさい」

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