第3話

義娘が虐めにあってしまったらしい。


「・・・ごめんな、お父さん気づくの遅くて」


「良いんだよ!!むしろお兄ちゃんは私達の為にいつも頑張ってばかりだし」


義娘の春が中学2年生になってようやく気付いた。


もしかするともっと・・・前から、俺は馬鹿だった。


「お兄ちゃん、私大丈夫だから気にしないで」


気にしないで・・・か、こんなふうに気を遣える優しい娘に育ってくれたことは誇りに思う。だけど、同時に自分の不甲斐なさを実感する。


それに・・・


消えろゴミ、兄貴 さっさと出ていって うまなきゃよかった。


変態 痴漢 クラスの恥




・・・虐めほど辛いこともないだろう。


嫌だ!!あんな辛いことを娘に味合わせるなんて、そんなの嫌だ!!


「春!!」


「!!どうしたの?お兄ちゃん??」


「お兄ちゃん無理かもだけど、出来る限り頑張ってみるから」


「えー」

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