顔合わせと変な人
俺は転移する。見覚えのある景色だ。少し前まで平日は毎日歩いていた道。俺は一人感傷に浸る。
おっと、そんあことをしている暇はないな。
俺はそそくさと学校に向かって歩き出す。変装はしない。堂々と正門から入るのだがその前にやることがある。
「己以下略。よし、いくか」
長い詠唱を以下略で短縮して俺は20歳以上の人間に俺の存在が見えなくなるようにした。なぜかって?そりゃあ―――
俺は堂々と扉を開けてクラスに入る。クラスメート共は驚いていたが教師は一切俺の存在に気づかずなぜか急に扉が開いたとしか認識できていなかった。
ニコニコ。ピース。
俺は無言で笑いながら先生の後ろに立って遊んでいる。そんな滑稽な場面を見てみんなは笑う。先生は完全に「?」だ。そりゃそうだろう。急に扉が開いたと思ったら生徒に変な人がいると言われてみんながなぜか笑い始めるのだから。
「幸春w。普通に姿見せてww」
「…解除。もうちょっと遊ばせてくれてもいいんじゃないかな」
「「「「「!!!」」」」」
「お前誰だ?!」
「いや緑川先生酷いですよ。俺ですよ、幸春ですよ忘れたんですか?」
「自分が幸春だと本気で言っているのか?」
「本気も何も本物なんで。まあ体に多少の変化はありますけどね」
「多少(笑)」
事情説明をするけど校長室に引っ張られてった。ので校長に先に説明して改めてクラスの人たちに事情を説明。まあこのクラスだと数名すでに知っている方々がいるのだが。
『ピンポンパンポ~ン♪2年3組にいるそこの正道 幸春君。至急職員室に来なさい』
「うっそさっき校長に事情説明はしたじゃん」
「担任だろ」
「面倒くさいし肉体年齢と肉体の名前は違うし行かなくていいか」
「ダメだろ。行けよこの放送だけだと学校中の奴らが教師たちがついに壊れたと勘違いするだろ」
「行ってきま~す」
「その後彼のすg「いや帰ってくるから」
再度職員室。コンコンコン。ここには鍵とるとき以外に来たことがないからな。
「失礼します」
「やっと来た」
そこには今この授業時間が空きコマなのであろう先生たちが大量にいた。いったい自分が何をしたというんだろうか、少し睨むかのような視線を送ってくる人もいる。一回もあったことのない先生だな。逆に言えばあの人は俺を知らないから話すだけ無駄だな。
「それでどんな用件で?」
「単刀直入に。誰だお前は?」
……こいつ教師じゃないな。雰囲気に騙された。どこかの研究員か?いや、そんなすぐに来るなんてありえない。待て、神専用の店があったよな。つまり神は人間に接触しているという事。神の力を借りたものがあってもおかしくないな。例えばゼウスや風神などの力があれば即座に来ることは可能だろう。
「教師の報告曰く謎の力で教師には見えなくしていたとか?どっかで神の力でも拾ったか?それとも神憑きか?」
「…なんか君、面白くないね。話しててなんも感じない。俺はそういう人とは話したくない」
「うるせぇ!早く答えろ!」
「…うるさいのはそっち」
俺はその瞬間神の姿となったことで極限まで高められた身体能力を用いて面白くない人の腹を蹴った。
「なっ、なにをしているの?!」
「俺は神になった。だから法律は適用しないだろ?なあそうお前も言いたいんだろ?その内ポケットの中に入ってるのリボルバーだよな?」
「な、んでバレ」
「どうせこう考えてたんだろ?新しく神になったからどうせ力もまともに使えないだろう。弱いうちに痛めつけて弱めて実験材料にでもしようとか。そいや校長居ないな。どしたん?どっかに閉じ込めてるん?」
「しら、ねぇよ」
「ダウト。なるほどね、校長と学年主任を閉じ込めて脅したと」
神の力の前に黙秘は意味がないんだよ。そして俺はどこかから首輪を取り出す。これは昨日深夜に起きてわざわざ会いにいってもらったもの。そして神はいわゆる四〇元ポケット的なのをいつでも使えることが分かった。ちなみにこの首輪の効果は。
「おい、なにをした。なんだこの首輪は?!!」
面白くない人が慌てたように俺にそう問いを投げかけてくる。その問いに俺は。
「その首輪はオーディンにもらったものだ。その首輪をつけられた30秒後にオーディンの飼うフェンリルの元へと送られ餌にされる。とはいってもフェンリルも知性が高い生き物なんだ。お前みたいなクズが送られてきたら多分ゴミ処理用の焼却炉の中に投げ捨てられるんじゃないか?」
「嘘だ!僕は出世コースが確定してんだいますぐはz――」
目の前から面白くない人が消えた。いや、変な人だな。変な人が消えた。そこから軽く1分ほど沈黙が続いた。そして沈黙を破ったのは担任の
「あ、先生助けないと」
「「「「「「あ」」」」」
「そいやそうじゃん。お以下略」
俺は代償を払って捕まった校長たちの場所を特定する。…え、嘘でしょ。
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