31〜40篇

本日のおすすめ

 カフェでコーヒーの入ったカップを傾ける。本日おすすめの豆らしいが、決して詳しくないわたしは違いなんてわからない。嫌いではないが極めるつもりがないのだ。優しく豆について軽く説明してくれた店員さんには申し訳ない。隣のテーブルが空いて、店員さんがテーブルを拭きに来た。目が合って会釈する。

「さっきはベラベラすみません、あなたが来てくれたのが嬉しくて」

 ……これはコーヒーを極める日も近いかもしれない。

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