月曜の糖分トラップ

 ちょっとお疲れ月曜日。ひとりきりの暗い家に帰る途中、煌々と光る看板に目を細める。無機質に鳴く自動ドアから、少し草臥れたサラリーマン風の男性が滑るように出てきた。白い袋をがさがさ揺らして、丸めた背中が去って行く。

 月曜日なのに、頑張った、と思う。だから、これは正当な報酬なのではないか。

「コンビニスイーツ……」

 わたしを止められる者はもういなかった。

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