第16話 やなせたかしの効用

中年男が路地裏に少女を連れ込んだ。「いひひ。お嬢ちゃん、君は何が好き?」「アンパンマン」「ぐへへ。じゃあ僕のことをお食べ」少女は真っ直ぐな目でこう聞いた。「おじさんは、何のために生まれて、何のために生きてるの」……「それで自首したって訳か」「はい。幼い頃の気持ちを思い出しました」

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