004.紙を集めるのが好きな話

私のコレクションは、紙ものである。紙ものとは、印刷物全般を指す言葉である。チラシ、タグ、チケットなど、かわいいなと思ったものは集めている。美術館のチケットには工夫が凝らされたものがある。切手やレターセットにも、デザインの面白いものがある。それを見るのは楽しい。大きなクリアファイルを買って、それに綴じている。クリアファイルだと中身が見やすい。安いので気軽に買える。ときどきクリアファイルをめくって中身を眺めている。紙の質感や、インクの乗りなど細かい部分に目を凝らす。デジタルにはない楽しさだ。紙ものは、他のコレクションアイテムよりはかさばらない。大量に集めると大変なことかなるのだが、それ以外のアイテムよりもましなのは確かだ。さらに、面白いのはレプリカではなく「本物」が手に入るところである。印刷物は大量に作られるもののため、100年前のものでも100~500円ぐらいで手に入る。コレクションアイテムとして気軽なのだ。その分貴重さはないが、他人に売り飛ばす予定がなければそこは気にならない。とはいえ電子書籍派だし、デジタルなものも好きである。あくまで選択肢のひとつとして紙が好きなのだ。デジタルな選択肢をわざわざ減らすような行為はよくないと思っている。ところか紙が好きな人は、デジタルなものを否定してしまうことがある。私としては共存共栄したい。多様な選択ができるからこそ、買い物は楽しいのだ。


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