とんとんころん

真夜中に山の中にある神社へ

肝試しをしにきたK。


懐中電灯をつけて照らすと

赤い鳥居と、切り立った石段の一部が

闇から丸く切り取られる。


とん…とん…


上の方から何かが落ちてくる音が聞こえ

男はライトを音がする方に向けた。

ライトは、上から降りてくるそれの

傷だらけの両足を照らす。


ころん…


Kがたった今立っていたところには

電池がついたままの懐中電灯が残され

彼はそのまま行方知れずとなった。





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