181 ︎︎マニキュア
「爪、俺のより綺麗だね」
私の恋人は、私の爪を磨くのが好きだ。
「まだ動かないで」
彼は透明なマニキュアを塗っていく。色があるのは好きではないらしい。
「よし、できた」
ピカピカの爪が揃ったところで、彼は私の両手首を掴んで自分の頬に押し当てる。 溶剤の匂いが部屋一面に残っていた。
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