第77話 帰省⑤
ひたすら歌詞を覚えさせられた信濃の国がアラームとして鳴る。
ふとベッドを見ると、陽菜はもう起きているらしい。
俺も起きて久しぶりにあのトレーニングするか。
俺は長野でバレーをしていた9年間、毎日早朝に山を15km走っていた。
今は妹たちも走っているが、流石に僕の早さには敵わないらしい。
ちなみに15km走るのに俺は最速で59分掛かっている。妹たちは1時間10分らしい。
昨日の夜、両親から「妹たちは俺の家で預かって欲しい」と言われた。
彼女たちはお分かりの方もいるかもしれないが重度のブラコン。
親の心情としては、「可愛い愛娘を2人きりにはしたくない。ちょうど東京に俺がいるから預かって、大切に育ててほしい」というのが妥当だと思う。
まあ僕も妹たちは大切にしてるので親の申し出を受けた。
一応萌音にも昨晩のうちに連絡し、確認をとったがOKだったのでこれはもうほぼ決定だろう。
そして今日のうちに帰りの特急チケットを取っておく。帰りは大人1人と子供2人になりそうだ。
さて、そろそろ同窓会のために長野市内へ行かないとな。
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