第46話 バレー部、春高の舞台に立つ。②

そんなことはさておき、もうすぐ僕たちの試合が始まる。


平井先生が円陣を組むように指示し、


「ついに春高の舞台まで来ることができた。しかしここからだ。強豪校がひしめく中で今の君たちがどこまで行けるのか、挑戦しよう。黒鷺〜」


『Fight on!!!』


あとは自身の持ち場につく。


僕は後衛センターからのスタート。牧原先輩は前衛レフトからだ。


審判が笛を鳴らす。


サーブ権は相手チームだ。


サーバーがジャンプフローターサーブで揺さぶりにかかる。


しかし左にいた八尾が丁寧に上げる。



膨らんで助走を始め、渡先輩からパスが上がる。


そして全力で相手コートにボールを叩きつける。


「今の出力は60%くらいかな。」とぼそっと呟く。


一瞬の間の後、黒鷺の応援陣が一気に盛り上がる。


メンバーとハイタッチを交わし、ローテが動く。

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