第131話 喜ばない夫

夫のお誕生日。

最近、彼がハマっている日本酒と期間限定マスカットのタルトを用意。

毎年ながら「祝う」という文化がない夫。

そして、最近物忘れが酷く…週に3回貴重品を紛失で、、、小さなショルダーバックをプレゼントした。


勿論、喜びもせず淡々と「こういうのは良くない」とブツブツ…始まった。

夫の実家には「祝う」という文化がないそう。

確かに夫は、義父母のお誕生日さえ知らない。 

夫は、親が何歳かも全く知らない。


我が家の子供達は、父方の祖父母からのプレゼントやは常に「本」。

夫に聞いたら、自分が幼い頃から辞典しか貰った事がないそう。

ある年のプレゼント、頑張った御褒美にと顕微鏡をもらって大変嬉しかったと教えてくれた。

だめだこりゃ?!

私も普通のサラリーマン家庭に育った身で、ブランド品や豪華なプレゼントとは無縁だったが、それでも辞典ではなかった。辞典…素晴らしい。


我が家の子供達が幼かった頃、毎日「パラパラ」と行いがあった。

ひとしきりの辞典をパラパラする時間。

リビングに辞典ばかりの本棚が設置されている…。

この「パラパラ」をしなければ、ひどく私が夫に叱られた。

生物、動物、科学、文学、百人一首等など。。。

多岐にわたる。

ただ、目についた箇所を読みながらパラパラめくる。


まだ赤ちゃんだった頃から、常に音楽はクラシック。

更に英語を流し、その更もう一曲仏教音楽?のようなものを同時にCDでかけることも義務づけられていた。

その当時はCD。

オーディオも3台…。

ほぼ変態。。。

頭がおかしくなりそうだ。。。

「パラパラ」を1日のうちの必ず1度はやる。


夜に夫が職場から電話をしてきて、子供達に「どこのページが良かったか?」と聞くのがのが日課だった。

子供達は、要領よく「壺!」「◯◯の絵!」「◯臓←臓器の名前」等を答え、電話を切る。

勿論、本心ではない㊙

電話を切ったらすぐに普通の遊びへ。

ちなみに、テレビは私の従兄弟会?が震災の時に困るといけないから!と夫に抗議するまで、我が家のテレビは映らないようにされていた。


沢山の右脳教育やら?の習い事も姉妹で0歳から通った。

結果、、、普通の女の子に育った!

いや〜めでたしめでたし。

何事も経験なり。

母も経験なり。

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