第41話 新しい学校

春から長女が入学する大学へ初めて行ってきた。

久々のキャンパスという場所。

桜も咲き誇り、新入生を歓迎してくれているのかな?


夫は、登校初日から帰宅した長女に向かって「休校できるか聞いて来い」と圧をかけている。 

長女は夫の雷が落ちないように、せっせと体験予備校へ通う日々。


今日来校するまで、私は何処となく自信がなかった。毎日毎日、浪人浪人…と口にする夫。

お前には志がないのか、怒!と医学部生に出来なかった事を毎日叱咤された。

毎日毎日言われ続けて、すっかり自信がなくなって…何でこうなってしまったのだろうと考えてしまう日々。

時折、子供達が見せてくれる同級生の入学式写真。

傍らには見覚えのあるママ友の姿。

その姿は、何処か誇らしげに見えた。

何だか、私が勝手に一人で肩身が狭くなってしまう。


今日桜並木を見ながらキャンバスを歩き、新入生達をみて、何だか心が踊った。

今日は様々な学科の新入生がいて、どの新入生も専攻する分野は違えど、皆輝いて見える。

勿論、全ての学生が第一志望を叶えられた訳ではないのかもしれない。

それでも、この数日の登校で友達になったであろう、初々しいグループが幾つも通り過ぎていく。

うん!コレでいい!

勝手に自分で納得して、一人で笑顔が溢れた。

本当はスキップしたい気分。

勿論、気分だけにしておこう。。。


長女は何人もの新しい友人が出来て、早速写真を撮ったり、友達と受講する科目を決めたり忙しそうだ。


まだまだ、私も長女も新しい生活は手探り。

それでも、前を向いて。

自分の人生の舵は、自分で取る!

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