「好きだから」

「肉まんよりピザまんが好きなの?」学校の帰り道。寄り道したコンビニで幼なじみに会う。買ったのはピザまん、彼女は肉まん。「今度試してみようかな」今まで食べた事ないの?と聞くと彼女は頬張りながら、うんと答えた。あそこの肉まんはよく売り切れる。あとからきた彼女が好きだから買わなかった。

「またピザまん?好きになった?」幼なじみの問いにうんと答える。あとからきた彼の手には肉まんがある。また違った。彼が好きだから買ったんだ。私は同じ時間に同じ物を食べたかっただけなのになかなか合わない。好きだって言ってたのに。かぶりつこうとした時彼が言った。「なあ、はんぶんこする?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る