「アレの名は」
◇
「絶対こっち」「いいや、こっちだ」彼は譲らない。私はこっちがいいのに。「なら、どっちもはんぶんこはどう?」「はんぶんこ…だと」二人とも大好きな御座候。赤あんと白あんが各一個。「しょうがない。それで手を打とう」彼が納得したので包丁ではんぶんこした。次は赤白二個ずつ買うことにしよう。
◆
「御座候?」僕は聞き返す。今だに慣れないその名前。僕の生まれた地域では呼び名が違う。転勤先は彼女の生まれ育った街。うどんだしの色も違う、不思議な感じだ。だけど、名前が違うそれの味は変わらないと僕は思う。「赤と白あるけどどっちがいい?」どっちも好きだ。次は僕がいっぱい買ってこよう。
――――
ちなみに私の中では「回転御座候今川焼ぃぃぃ!」です(何)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます