⭐穂月知実~徒然神戸亭

西山智

⭐神戸Ⅰ

 柔らかな空気に包まれた海が

 僕の足下に波打ち際に

 やって来る。


 やって来る。


 遠い国がやって来る海が

 僕の町外れのように

 僕の神戸にも海が

 広がる。


 広がる。


 神戸は広がるんだってゆうよりも

 神戸はね、

 まだ潮干狩りを楽しんでいるんだ。


 まだ春の日々を潮干狩り。


 神戸は広がる海があるけど、まだ

 足下の波しぶきを楽しんでいるんだ。


 須磨海岸はまだ春。




   異人館


 新幹線に乗る。

 新神戸に行く。

 坂道を歩いたら、

 もう異人館。


 風見鶏の館。

 ドイツ。

 神戸はドイツのビールを生田ロードに行く。


 行く。


 どことなくできる人が行く。


 僕たちは夜でも朝からでも好きな神戸を行く。


 忘れなかった悲しげな時間外に

 僕たちはやっぱり大好きな神戸を行く。


 異人館はどこかでどこかに行けるんだ、、、。




   鳩


 僕は窓を開けた。朝。ベランダを見たら鳩がいた。鳩が二羽いた。優雅に街を見下ろすことをしていた。僕も街を見た。


 ビールを飲んだら楽しめることだ。ビール、、、。まだ朝早い。コンビニには遠い。近所のスーパーはまだ開かない。


 子供たちが歩いている。


 子供たちが歩いている。


 まだ、


 ビールじゃ、ない、な、、、。


 平和な街を見た、、、⭐










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