儚季(はかなき)
急に気温が下がった
ひんやりと冷たい風が
心身まで達して
少し早い
粉雪を降らせる
それは妖精の掌に馴染んで
肌にぽつんと染み入る
これから暮れだす
映画の投影を真似るのは
淡いだフィルムで霞模様を織り成す
季節が華やいでもっと色付けばと、
白い息を吐く少女が言った
どうやら春夏の明るい暖色が好みのようだ
指で揉めばそれだけで結晶が澄んで
向こうを透かしていく
遠くて近い微妙な距離はこんなにも縮んで
想っていたより
着込んでしまうな
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます