ロストテクノロジーとなった世界をもう一度

ねまきねこ

第1話 ナワバリでの依頼

ドタドタと遺跡研究所の中を慌ただしく走る音がする。


探し物は見つかったが、横取りを狙う奴はいるもので

今回もおいしい所だけを持っていく気なんだろう。


気配だけだが2~3人といったところだろう?


サルベージ稼業も楽ではないなぁ・・・。

ぼやいていても仕方ないので、いつものごとく隠れないとね。


この遺跡自体は私にとっては自分の御用達みたいなもので未踏破は

ほぼ無いに等しい。身を隠すならなら2か所3か所とポイポイと湧いてくる。

パルクールは得意なのでね。


いつもならこの遺跡にある鉄くずやら金目のものを拾っては

露店やギルドに売っては生活をしていたのだが、

今回は友人のドックの紹介であの開かずの部屋の鍵を貰ったので

お宝を拝借しに来たというわけさ


なんで鍵を持っていたか知らないけど。中にあるものを一つ持って来いってさ

あとはすべてくれてやるって言ってたからお得じゃないですか。


おおっと、ここを曲がるのだった。

この曲がり角の部屋にはタレット《自動銃座ロボ》が備えてあって

部屋に入ってちょっと進むとセンサーに起動して作動しちゃうので

知ってる人はここの部屋に入らない。ご丁寧に「危険」と張り紙まで貼ってある。


でも、私自身はセンサーの当たらないギリギリの場所を知っているのでそこを

隠れ蓑とさせてもらう。


「あの人、足が速いダス・・。」「とにかく追うんだな。」


こちらの部屋には来ずまっすぐ行ってしまったようだ。

2人組だったか?もう一人は例の部屋にまだ居座っているのか?

見失ったのであればとっとと遺跡から脱出だな。


「ちょいと待ちな、お嬢さん。」


ビクッ!やっぱりもう一人いたか


「その部屋にいるんだろう?そこは袋小路だぜ?ネズミの嬢さん。」


確かに、そのとおり・・・。


「悪いけど、ドックからの依頼の品を渡してもらおうか?悪いようにはしない、山分けといこう」

「自分だけ後入りでよく言うよ。ドックに渡す気はないんだろ?」

「まあそうだな、ドックより高値で引き取ってくれる依頼人がいるんでね。」

「お断りだね。ドックとはいい常連さんなんだそれなりに信用はついてるんでね。」

「じゃあ、残念だ。動かなくなったところを漁らせてもらおう。」


そういうとこちらの部屋にズイっと入ってきた。

あれ?危険の張り紙ってなかったっけ?


タレット《自動銃座ロボ》「Hell...0......」

DADADADA!!!


「クソ!警備ロボかよ!」

あらら、反応しちゃったよ。油断しちゃったね。

今のうちに逃げなきゃね。


「じゃあね、横取り狙いのおキツネさん。」


まあ、ギリギリ弾は当たってないみたいだからすぐ追いかけていそうだけどね。

それよりも、そんなに貴重なのかね?このは??

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