エロゲの世界に悪役転生した俺、ヒロインのハッピーエンドを見るために奮闘する〜あれ?ヒロイン、なんか俺との距離が近くない?主人公はいいの?〜
零
第1話
『桜の花は
でも、これはただのゲームじゃなかった。…いや、こういうジャンルがあることは知っていたけど、俺の好みじゃなくて全く触れてこなかった。
俺はそれ以前と同じように主人公の視点で物語を楽しんだ。やけにヒロイン視点の話も多いなと思いながら読み進めていくと、彼女は悪役に徐々に追い詰められていき、やがては…。
最後にはなんやかんやあって主人公と幸せに暮らしましたというエンディングになるかと思ってたのにバッドエンドが多くて、その度にヒロインと主人公が不幸になって…。俺が何かフラグの回収に失敗してるんじゃないか、ハッピーエンドが存在するんじゃないか、そんな風に思って何度も繰り返した。
最初の幸せそうな雰囲気、それから暗雲が立ち込めてきて、そして寝取られる。これは止めようも無い。そこでヒロインの好感度がなければヒロインが失踪するバッドエンド、ヒロインの好感度があれば相談されるがそこでの選択をミスると主人公の脳が破壊されるバッドエンド。
そこを乗り越えて、例え綺麗な君じゃなくても好きだってなれば生存できる。でも、そこからヒロインに優しくしすぎると罪悪感に耐えられなくなった彼女が自殺するバッドエンド、逆に嫌われすぎると心まで悪役に奪われて離れていくバッドエンド。
俺はそのどれもが嫌いだったがかなり難しく、何度もそのルートに進んでしまった。…それに時間を費やして、俺の前世の意識はシナリオのコンプ率が100%になったときに途切れた。
それから俺は気がついたら赤ん坊に戻っていて、
それから特に何もなく15年が過ぎた。確かに前世の記憶はあるがあまり役に立ったとは言い難い。だって転生先は日本だし、過去とかでもないから予言者みたいにすることもできない。株とかも何が上がるのか全く分からないからお金儲けもできない。…せいぜい勉強が2回目で分かりやすいこととある程度の家事能力があったことで一人暮らしを認められたことかな?
…どうして急にこんな厨二病みたいなことを言い始めたのかって?それにはもちろん理由がある。
「今日から高校生だよ!楽しみだね♪」
「…めんどくせぇ。真弓はいつも元気だな」
「もう!そんなこと言ってないで早く行こっ?」
「…はいはい」
海のように青い髪色はふんわりと風に揺られるように広がり、水面に映る月のような三日月形の髪飾り。同じ色の瞳はほんの少し冷たげな雰囲気があるが、彼女の持つ明るさがそれを感じさせないような爽やかな印象になる。まだ高校に入学したばかりであどけなさが残るが、将来は美人になること間違いなしだろう。
…別に俺が変態で女の子をジロジロ眺めているわけじゃない。彼女こそ『さくさく』のヒロイン、
ということは、ハピエン厨の俺としては絶対に許さない寝取り男である成田 弘明もいるのか?…ん?そういや俺もそんな名前だよな?特に珍しくもない名前だから今まで気づかなかったけど、もしかして悪役って俺?
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