第9話-2

追憶の焦点

第3章 皇女の守護者


3.明かされた事実


「…で、これからどうするの?」

「場所を変えようか、コーヒー美味かっただろ?」

皇女かのじょとデート?」

「ああ、ここで話せないことがある、ごっそさん」

 新室たちは未希の喫茶店を後にしたが…


「………」

 未希の喫茶店をじっと見る怪しい視線、新室たちを監視する者がた。新室は気づいているのか?彼は近くの月極駐車場に停めてあるマセラティにミーシャを乗せた。

「ドライブデート?」

「そんなところだ、しばらく付き合ってもらうぞ」

 新室は愛車を発進させて、ミーシャをある場所に連れて行った。彼が運転するマセラティは郊外へ出た。


 新室たちが訪れたのはほとんど人気のないレンガ倉庫街、公安警察、藍井率いるチームのアジトであった。


 新室は監視カメラが備えられた格納庫に愛車を停めて、ミーシャを藍井たちと会わせようとした。


「…ホテルと大使館はえらい騒ぎだぞ、マスコミもいつ嗅ぎつけるか」

 藍井率いる班は、驚きを通り越して呆れ顔で新室たちを出迎えた。

「プリンセスとはどういった関係なんですか?」

 神流が新室に訊ねた。

「話せば長くなる…疑いが晴れて良かったな」

「はい、捜査継続の許可を頂きました」

「ただでさえ人手不足なんだ、名誉挽回を期待しているぞ」

 藍井は神流に温かい言葉をかけた。それから本題に入り…


「それで…皇女かのじょの命を狙う真犯人は見つかりそうか?」

 新室は藍井班に訊ねた。

「ヒットしたのがいる、資料映像を…」

 藍井は部下の浅野に指示をした。浅野はパソコンを操作、ミーシャの暗殺に関わっている人物を画面に出した。

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