第96話 はてなマーク 🌿



花薺いつもの道を常のごと

ぽぽと打つ鼓のごとき鼓草


たんぽぽや知らん顔して雲がゆく

今朝もまた蒲公英の黄の清らかに


空の孔つくろひ出たる雪割草

犬ふぐりひいき心を封じこめ


ぜんまいの?マークのひよこひよこと

さわらびや古寺に秘仏のおはします


さみどりに茶の筆置ける土筆かな

土筆野に犬を放てばジャンプして


雨三日つくしのあとの杉菜かな

うさぎ寄り来る籠のはこべかな


旧道の端の用水さくら草

高台の庭に雪崩れて桜草


広重のごとき雨来る座禅草

ゆたかなる水の星なる翁草


こんなにもまぶしき昼の山吹草

十二単うらやましいといふ感情


滲みつつ高空にある春日かな

板橋のすきまにのぞく芹の水




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