第170話 ヒデヨシいいところなく散る
コロナ辛い
喉痛い
‐‐‐
「おのれ!おのれ!!許さんぞ!!!」
みよんみよんという音が聞こえそうな勢いで毛を逆立てて光るヒデヨシ。スーパーサ○ヤ人かな?
「ふん!」
紅桃がゆらりと構える。
「お前、ドロップキック決めただろ」
紅桃は構えを解いて下がる。
「ありがとうな!さて・・・」
指を鳴らしながら振り返って殴る。
ドコッ
「ぐぉ!」
悶絶するヒデヨシ。
「ピカピカ光りやがってよ。何様だ?」
それスーパー〇イヤ人のつもりなんじゃ?
なんて心の中で突っ込むが、彼らが知らないのも無理もないので口には出さない。
「オラ!オラ!!オラ!!!」
立て続けに三発ほど顔を殴る。一発一発が重いのか、ヒデヨシの顔が変形する。
「ドロップと経験値とっととよこしな!」
ガシ!
ヒデヨシがユウイチロ一の腕を取る。
「好き勝手殴りやがて!」
ペっと口から何かを吐いた。それは血と白い歯である。
「久々に思っきり殴られたぜ」
そう言うとユウイチロ一の腹にパンチを入れる。
「ぐぉ!」
ユウイチロ一の体がくの字に折れる。
それから三発。ユウイチロ一の顔面が殴られる。
「こりゃあ拙い」
ポーションホルダーから回復ポーションを引きぬきユウイチロ一に投げる。
「なんだそりゃあ!」
ポーション瓶が割れ中身がユウイチロ一に掛かると、殴られた跡が見るまに消えていく。
「まぁ、一対一の戦いじゃないんで」
自分は笑う。
「畜生!」
「畜生も何もあんたらも倍近くの戦力揃えてたじゃん」
そう指摘すると、口ごもる。魔法使いの一人でもいれば状況も変わっただろうに。
「第二ラウンドだ」
ユウイチロ一がニャリと笑うと、ヒデヨシの金ピカピカに光かり輝いていた姿がナリを潜める。
「ナリだけは立派だったな」
そう言ってヒデヨシを地面に投げ捨て、サッカーボールキックで顔面に蹴りを入れる。
ヒデヨシは無残に転がって黒い靄となって消える。あとに残ったのは拳大の魔石と金色の宝箱だった。
「あぁ。ウッカリ倒したけど良かった?」
ユウイチロ一は苦笑いしながら言った。
「ウチは前衛が揃ってるからね。入る余地はなかった。だから気にすることはないさ」
正直な感想である。脳筋枠はユウイチロ一と紅桃で埋まっている。
後衛も一人は自分。一人はペンタントちゃん。一人は捕獲用のスペース・・・あれ?後衛も枠は埋まってるぞ?
まぁいいか・・・
「さて・・・宝箱だ」
落ちている魔石を拾い、宝箱の前に立つ。
罠はない。珍しい。
「罠はないよ」
「よし」
ユウイチロ一が無造作に宝箱を開ける。中身は家康コイン5枚と切れ味が鋭い脇差しが一本。渇水の杖がー本。渇水の杖は1日一回。360リットルの水を湧き出す杖である。マイダンジョンにあれば便利だと思うので、これは取り置き。脇差しは異世界で売るか。ギルドに売るより儲かりそうだ。
セラタに渡しておこう。
「いつか脱税で捕まりそう」
なんてことを言うんだペンタントちゃん!
ちなみに異世界では人頭税だけで他に税金らしいものはない。あぁ店舗の規模によって商業ギルドに会費を納めてたっけ?まぁそれだけだ。異世界では
「ボスモンスターが条件によって変化する。果たして二条城ダンジョンだけの特殊事情なのか、他のダンジョンでも起こるのか・・・」
ただ、ここからはギルドに丸投げだ。これ以上は自分たちだけで抱え込める問題じゃない。条件確定に数が要る。
「ということで以前未確認情報として上げたボスモンスターが1回目と2回目で違う事例の確認が取れました。全ギルドに公開するので、情報収集お願いします」
「はい。承りました。情報提供はどのくらいの頻度で?」
開拓者ギルド京都支部の受付が尋ねる。
「三カ月に一度。最新のものだけお願いします」
「はい。承りました」
これで今ミッションは最終ボスのウサギのヨシアキを除いて終了である。ウサギのヨシアキも再びイエヤスが出ないと出てこないので当分先だ。こちらも出たら優先的に情報を回してくれることになっている。
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