第140話 ダンジョンを創ろうその1

 地形の配置は終わったので次は壁。

 空:0岩:1石畳:2

 空は地平線が広がり遠くが霞んでいる。岩と石畳はそのまんま岩と石畳。

 石畳はマカハドマの城壁を彷彿とさせる。なるほどあれはダンジョンの壁だったのか・・・取りあえず空だな。

 天井も空:0岩:1石畳:2という設定が出来る。ここも空。

 次に時間設定をする。6時に太陽が出て明るくなり18時には暗くなって月と星が出る。月は2つ出て28日を周期として満ち欠けし、気温は18度から24度の間を上下。

 天候はあり。一週間を周期に雨が降るようにする。

 ちなみに雨だが、四方の川から中央の湖に流れ込んだ水の一部を熱で蒸発させて、定期的に天井で結露させては雨として地上に振らせるという方式だ。そして蒸発させない水は湖底で一度濾過して湖底から地下水として四方の川の水源へと運び、そこからサイフォンの原理で地上へと汲み上げて循環させている。この辺は実に良く出来ていると思う。

 ダンジョンの出入り口と第二階層への階段を設置すると一旦ダンジョンに降りて行く。


「ほぁ」


 思わず声が出る。土の大地に湖。どこまでも遠い地平線。夕焼けの空。

 モンゴルとかは行った事がないけど、多分こんな風景なんだろう。


「ふむ」


 スペースからホームセンターで買った芝生の種を取り出す。種まき種まき!

 次にシロツメクサにタンポポに緑肥にもなる蓮華草の種も適当に撒く。ついでに肥料も撒く。

 川にはトリオプス(カブトエビ)の卵にミジンコの休眠卵も投入だ。


「あとは雨が降るまで放置か・・・」


 設定では雨は四日後である。植物育成のスキルを持つレディオークのデュロックを召喚して第一階層主に設定してあとを任せる。

 因みにラノベのダンジョンマスター物にありがちなダンジョンマスターはダンジョンに囚われるという設定があるけど、この世界のダンジョンコアに囚われることはないらしい。

 正確には、基本設定さえきちんとすればダンジョンマスターが一日中付きっきりで管理するほど大変ではないということらしい。


「おぉ・・・」


 さて一週間後である。その間にホームセンターでサツマイモの苗やみかんの苗木。稗や粟や蕎麦の種。メダカや金魚を持ってダンジョンに入る。


「デュロック」


 なにやら畑のようなものを作っているデュロックに声をかける。


「マスター」


 作務衣なのに隠せないお色気を撒き散らしながらデュロックがやって来る。


「芝生、シロツメクサにタンポポ、蓮華草ともに順調に芽が出ています。あと走る草も順調です」


 流石植物育成のスキル持ちである。というか走る草?

 どうやら一週間ほどでダンジョンの魔素は走る草が生まれるほど溜まっているらしい。直にスライムも発生するんじゃないかな?

 なお、走る草とスライムはダンジョンでならある程度の魔素の濃度があれば自然に発生するものらしい。

 スライム、テイム出来るということは自我があるってことなんだが、そう考えると凄いなスライム・・・


「じゃあこれお願い」


 カイヤたちカラス天狗に稗や粟を持たせ北側エリアに空中から散布して貰うように指示を出す。

 稗と粟は、将来的には鳥の餌として活用するのだ。

 蕎麦とサツマイモは西エリア。ミカンの苗木は東エリア。川にメダカと金魚を放流する。


「デュロック。蓮華草とかいつ頃花をつけそう?」


「本来の蓮華草は秋に種を蒔き発芽。そして越冬し、花芽をつけます。まぁ、今回はスキルで育てていますから・・・そうですね五月末には咲くと思います」


 デュロックが成長促進のスキルを使って育てているので1ヶ月半ぐらいで蓮華が花を付けるらしい。


「なら蜜蜂買わないと・・・」


 ポケットから携帯を取り出して検索する。ここは異次元の扉の中なのでネットが繋がるのだ。

 ふむふむ。ネットだと1万匹で5万円ぐらいが相場っぽいので餌と一緒に注文する。まぁ、蜂蜜採集というよりは受粉用だからね。

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