第15話 記憶喪失?

そして、無事獣牙に謝った琉生。

当の獣牙は、

「全然気にすることない!むしろ元気な琉生が見れて俺は幸せだったぞー!」

といい、どこかに走り去っていった。

「なんか元気だったねー。あいつ」

「良かった・・・あいつとも仲良くしたい」

「いいんじゃない?賛成」

「なんだそりゃ」

「まあまあ」

「そういえば、琉生の家にまだ行ってなかったね。最初に言ったほうが良かったのかもしれないけど、忘れちゃってた・・・マジでごめん」

「いいよ、別に。僕も行きたい」

「よっしゃあ、決まり!」

              **************

「ここがぼくの家・・・?」

「そりゃそうだ(笑)」

「まあね」

「とりあえず、お供え物も買ってきたところだし、まずは琉生の両親のお仏壇にお線香たいとかなきゃね」

「うん(なんのこと?)」

「わかってる?」    

「じゃあ、炎は危ないから私がやるね」

「うん」

「この人、なんか見覚えある」

「え?」

梨々花は、思わずライターの火を消した。

「それは、琉生のお父さんとお母さん」

「両親・・・」

「そ。なんで覚えてるの?私は覚えてくれなかったのに」

ちょっと起こったように言う梨々花。

「ごめんごめん。でも僕にもわからない」

「そっか・・・とりあえず、線香炊いて手を合わせよ」

「ほーい」

チーン チーン

(線香の匂いがする・・・)

「線香の匂いがするね、琉生」

「うん・・・」

とりあえず、琉生の部屋を見ることにした二人。

「おー、このマンガ好きだったんだ、琉生」

「記憶ないけど恥ずかしい」

「なんでだよ」

「知るか」

そして、琉生の漫画を見ながら話したりしたあと、戸締まりをして、今日は病院に帰った。

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