第17話 VS 伊達政宗①

 試合は城の庭で行うことになった。

 どうやらここが普段の兵隊の訓練場のようだ。


 既にボクと政宗さんが木剣を手にして向かい合ってるのを囲ってギャラリーになってる。


 ここの兵隊さんは皆強そうだ。

 松前藩のように簡単に落とせるとは思わない。


 

 試合が始まった。



 勝負は劣勢だった。



 速い、何だこの動きは?


「ガッ!」


 打ち込まれた、左肩だ。悲痛な叫びが上がる。


 だが痛みはそれ程なかった。


「ほぅ、今ので倒れない……か、流石に頑丈だな。では本気で相手をしてやる」


 政宗さんが木剣を両手で持った。


ボクは嫌な予感がして剣を振りまわした。


「う、うわああああああああああああああああ!」


 完全に敗北フラグがビンビンであるが、ここから奇跡の逆転劇を信じているのは、一条さんだけだった。

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