幼馴染達はみんな死んだ。あの時にもっと必死に止めていたら、やんだ俺に懐いて来るワンコ達
激 辛
第1話
必死に止めた、つもりだった。
「大丈夫だから!!」「大丈夫ですよ。心配症ですね。優君は」
「私も、ああいう人に憧れてたし」
俺は止めていたつもりだった。
だがすっかり心を悼まれてしまった幼馴染達はコワモテの見るからにヤバそうな男達によく絡んでいた。
俺は心配だった。内心は大切な幼馴染を取られたことの寂しさと嫉妬も否定出来ないけど、それ以上に最近は多いとも聞くし、幼馴染の命の方が心配だった。
そして、彼女達は行方不明になり。亡骸として発見された。
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数年後。
高校を卒業して、2年。大学に行くことも辞めた。
すっかり俺は幼馴染達を失ってから立ち直れずに、恋や新しいことを始め気力もなくほぼフリーターとして同じ作業をただ繰り返すバイトだけをして過ごしていた。
そんな、時に俺は3匹の死にそうな子犬を見つけた。
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ポチ、プチ、ダッチ、のおかげで俺は前より元気、気力も出て来た。
3匹は俺にすっかり懐いてくれた。
「あはは、くすぐったいて、みんな」
3匹共、俺の顔を舐めることが好きなようで、よく舐めて来る。他にも、
「どうしたの?」
不思議なことに、着替えの時や
「本当に、お風呂が好きだね!!」
犬は風呂やシャワーは苦手と聞いたけど、ペット達は大好きだ。
______
「・・・みんな」
写真を見て、あの4人で居た頃を思い出す。今でも思わず涙が出て来てしまう。3匹のお陰で心は前より救われたし、落ち着けたけど、やっぱり空いた傷は塞がらない。
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春視点 (ポチ)
「・・・わ・・・ん」
ごめんね、優。あの時、優のいう通りにしていれば今頃一人にしなくて済んだのに・こんなに悲しい顔をさせないで済んだのに・・・
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