描かれた美女

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第1話 夢に飛び出す絵

 ある日、男は絵描きになろうと思った。


そして男は借りてるアパートの一室をアトリエにした。


そこで絵を描いた。


初めて出来上がった絵は、猫が風景に溶け込んだ絵だった。


出来上がったのは夜だった。


これを明日売りに行こうと思って、男はアトリエを後にしてベッドルームに戻って眠りに就いた。


 その日の晩、絵に描いた猫が夢の中に出てきた。


男と猫は楽しく戯れて遊んだ。


そんな夢を見た。


 次の日の朝アトリエに入って絵を見ると、絵の中から猫の姿がポッカリと姿を消していた。


描いた猫が絵の中の何処にも居ないのだ。


仕方なくその絵はボツにして男は今日も絵を描き始めた。


今日は犬を描いた。


そして眠りに就くと、夢に犬が出てきて楽しく遊んだ。


そして次の日アトリエに行くと、絵から犬は消えていた。


2回目で男は絵の中の生き物と夢の因果関係が掴めた。


絵の中の生き物は夢に出てくるのだと。


そこで男は興奮しながら自分好みの女の絵を裸で描いた。


スレンダーで豊かな胸をもった飛び切りの美女を描こうと頑張った。


男の股間は絵を書いてる最中ずっと膨れ上がっていた。


美女の絵を描いた後、男は眠りに就いた。


興奮してなかなか眠れなかったが、疲れていていつの間にか男は眠っていた。


夢の中に裸の美女が登場した。


男は興奮して女を追いかけた。


でも女を腕を捕まえたところで朝になり目が覚めてしまった。


仕方なくアトリエに向かった。


絵の中の美女は居なくなっているのだろうと思った。


しかし、絵の中の美女は鎌を両手に抱えた皺皺のお婆さんに変わっていた。


ギョッとして男は恐ろしい気持ちに襲われた。

















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