二番手の子がちゃんと幸せになる話
牡丹のボタン
第1話 ヒロインには敵わない
きっと心の中では分かっていた。目の前にいるこの子はヒロインで私はただの当て馬なのだと。
高校の入学式、私は初めて一目惚れをした。私は急いで中学からの仲良しの蘭の元へ向かう。
「蘭!蘭蘭蘭!!!」
「なになに!?どうしたの入学式早々」
「私、一目惚れしちゃった、、、!」
蘭は見て分かるくらいに目を開いて驚いていた。
「紗良が一目惚れ???ありえない、どうせいつもみたいに顔が良くて、好き〜っってなってるだけでしょ。」
「今回はほんとなんだって!こんな感覚初めてだもん。」
「ほんとに?まぁ、それは一旦置いといて、誰に一目惚れしたの??」
絶対信じてないじゃん蘭、、、
「え、?誰だろ、、」
「ねぇ嘘でしょwwwん〜じゃあせめて容姿とかは??一目惚れしたんだからわかるでしょ??」
私は彼が背も高く、容姿端麗なことを事細かく教えた
「ナールホド?多分わかんない。でもそんな人がいたらすぐわかりそうだね。」
「どこのクラスだ〜〜??」
「7〜9組だといいね」
私の学校は1〜6、7〜9、10〜11に学科が分かれていて、私は7〜9の進学学科に入学した。
「あっ!!!私と蘭同じクラス!7組だ!!」
「ほんとだ、良かった、」
「何〜、そんなに私と同じになりたかったの♡」
「ん゛ん゛ん、それで?まずは紗良が惚れた男を探さなきゃ」
「言い方悪いなぁ、、、」
入学式が終わったばかりで、新一年はクラス表を見に集まるはず、、確か背も高かったからすぐ見つかるよね。
私はあたり一面を見回したり、学校の門の近くをぐるぐると探し回ったが、例の彼は見つからなかった。
「だめだ全然いない、うちら入学式終わってすぐこっち来たよね?それなのにいないって、入学式終わった瞬間帰ったんじゃない?」
「そんなすぐ!?でも絶対そうだ、、、」
「これからも学校あるんだから、そんな落ち込むことないじゃん!また明日探そ?もしかしたら同じクラスかもじゃん!」
蘭はそう言ってくれたが、早く彼の名前も、クラスも知りたい。運よく同じクラスになれるといいな〜
私たちの学校は先に来た生徒から順に椅子に座り、入学式が始まる。そして、クラス表は後から出る。そのよく分からない制度によって、彼ともう一度会いそびれた。
「早く明日になれーー!!」
「元気じゃんw今日うちの家来る?マックとか買って帰るかー!!」
「マック!いいね!入学祝いだ!!」
私はそのまま蘭の家に遊びに行苦ことにした。張依蘭、彼女は中国人のお母さんと日本人のお父さんを持つハーフで、私、柏木紗良とは中学から一緒。今ではもう親友だ。お互いの家を行ったり来たりしすぎて、親同士も仲が良くなった。よく蘭のお母さんが私のお母さんに中国語を教えたりもしているらしい。それはちょっと羨ましいい、私も一緒に学びたい、、。
「帰りたくないいぃぃぃ、、、」
「うん、私は早く帰って欲しいかも」
「なんでそう言うかなあぁ」
「明日も早いんだから!今日も二度寝して10分も遅れたでしょ。」
「う゛っ言い返せない。帰るよ、、」
そして次の日
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