第3話 書類の重み

「これを運んでくれ」

そう言い、ツカツカとむこうに歩いていってしまう上司。

「えっ・・・なにこの束」

私の目の前には、うず高く書類。

「・・・はぁ」

そう言いながらも、書類を運ぶ私。

ふと見ると、友人が、マッハ3ぐらいありそうな速さでキーボードを叩いている

(凶器じゃん)

そう思い、笑ってしまう私。

そして、運び終えると。

「あぁ、遅かったな。待っていたんだぞ」

(は??10分ぐらい、そこで待ってたというの?邪魔だろ)

そう思うが、顔には出さない私。

上司が行ってから。

「はぁ」

そう一つため息をつき、

「やるかぁ」

そして、私が何も言わず仕事を始めると、私の声で聞こえなかったキーボードの音が聞こえてきた。

ふと顔を上げると。

上司が満足そうな、嫌な笑みを浮かべていた。

「は?????」

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