Sid.83 掃除を済ませると待望の時間だ

 買ったものを車に積み込むが、凡そ三日分程度の食材らしい。

 鮮魚は一週間分買い込んでも、冷凍しないと鮮度が保てない。だがしかし、冷凍もまた鮮度が落ちる。凍る間に組織が壊れるからだ。解凍した際にドリップが出るのは、よくあることで。家庭用冷凍庫じゃな。工場の冷凍庫とは性能が段違い。所詮マイナス二十度が限界の家庭用だ。マイナス三十から四十度で急速冷凍しない限り、鮮度の維持は極めて困難。

 チルドやら氷温なんてのもあるが、あれも過信は禁物。三日以内に使い切る。三日目でも刺身とかヤバい感じだし。

 失敗して学んだからな。何度腹を下したか。


 車に乗り込み移動し国道三十七号線を進み、道の駅を目印に右折すれば目的地は近い。


「消火栓があるところを右です」

「え、消火栓?」

「右側にありますよ」

「あ、あれね」


 見逃しそうだが気付けたようで。

 だが道は狭い。けどすぐに着くから問題は無かった。


「えっと、この建物かな」

「たぶんそうだと思います」


 白い壁の平屋建て。大きな片流れ屋根。その屋根の下にガレージがあり、玄関もあるようで。

 車をガレージに入れて降りると、道路に面した壁には窓が無いんだな。


「それにしても」

「暑いね」

「北海道とは思えん」

「温暖化のせいかな」


 すでに昼近いこともあってか気温の高さに辟易するが、それでも都内よりはましかもしれん。蒸してる上に地面からの輻射熱でクソ暑いからな。

 とりあえず別荘の中に入ることに。

 解錠し玄関を開けると、自宅とは異なり少しだけ涼しい、と思ったが。

 玄関ホールからリビングに入ると、海側の壁は一面全て窓だった。


「ちょっと暑すぎるかな」

「カーテンが役立ってないですね」


 くの字型に折れ曲がった室内の壁や天井もまた白一色。床はベージュ色のカーペット敷。右側にアイランド型キッチンがあり、その奥に食器棚や冷蔵庫があった。

 リビングには三人掛けソファひとつ。長方形のセンターテーブルひとつ。キッチン寄りに肘付きチェアが二つと丸テーブルひとつ。

 窓の向かいになる壁側には、一応テレビもあるようだ。あと暖炉が窓側に設置されてる。

 カーテンを開け放つと陽光と共に、見事なオーシャンビューが視界一杯に広がった。


「見晴らしがいいですね」

「いい眺め」

「一面海ですし、あ、ここから外に出られますね」


 部屋の一辺にガラス張りのドアがあり、開けてみるとピロティって奴か。

 ここにもイスとテーブルが置いてあり、夕暮れ時にまったりとした時間を過ごせそうな。


 さて、ここでまったりしているわけにも行かず、まずは室内の掃除を始める。


「翔真君はお風呂とトイレをお願い」

「きっちり磨いておきますよ」


 絢佳さんはリビングとキッチンの掃除をする。

 キッチン横の廊下を進むと突き当たりが、洗面所になっていて左側奥にバスルームがあるのだが。

 入って正面に洗面台があり、壁一面鏡張り。バスルームはガラス張りかよ。ここもオーシャンビューになってるし。外から丸見えだな。

 まあ一応、ブラインドはあるけど。


 掃除を始めるが清掃用具は、と洗面台の下を探すとあった。

 道具と洗剤を使い入念に掃除をしていく。あとで絢佳さんと一緒に入るからな。少しの汚れも逃す気はない。

 もしかしたら親父とか浮気相手の、痕跡もあるかもしれんし。


 洗面所とバスルームの徹底清掃を終えると、次はトイレだ。

 廊下に出ると左側にドアがひとつ、右側にドアが二つ。左のドアを開けるとウォークインクローゼットだった。右側はベッドルームだろう。リビング側に移動すると左側の奥まった場所に洗面台。そこにトイレがあった。

 ドアを開けると、そこそこ綺麗に使われているようで。だが、ここにも親父と浮気相手の痕跡、ウンコやらションベンがあるはず。

 徹底洗浄だ。ションベンの雫の一滴すら残さない。


 便器を磨き上げ便座も磨き上げ、床や壁も拭き掃除をしておく。

 納得のいく仕上がりになった時点で、ベッドルームを覗いてみるが。

 ベッドはあれど枕も布団も無い。これはあれか、クローゼットに仕舞ってあるな。だが、掃除をするに都合がいい。オーシャンビューの窓を全開にし、空気を入れ替え掃除機を探す。

 たぶんクローゼットに仕舞ってあるのだろう。向かって何が置いてあるか確認する。


 無事に掃除機を発見しベッドルームの掃除も済ませ、廊下も掃除機を掛けておく。

 リビングに戻ると絢佳さんが、下着姿で掃除してるし。汗だくになって脱いだんだろう。せっせとシンクを磨いてるし。手を動かす度にばるんばるんが、凄まじい揺れ方をする。見事だ。オーシャンビューも真っ青だな。いや、海は青かった。


「絢佳さん」

「あ、翔真君。終わったの?」

「終わったんでリビングも掃除機掛けておきます」

「なんか悪いわね」


 絢佳さんと一週間過ごすんだからな。掃除くらい徹底してやるさ。

 室内の清掃が終わると絢佳さんから「ご飯にしようか」となり、やっと昼飯を食えることに。


「今度来る時は業者に頼んでおかないとね」

「そうですね。意外と広いんで大変でしたし」


 テーブルに惣菜やカップサラダ、パンを並べ一緒に並んで食べる。

 絢佳さん、下着姿のままだし。どうせだから全裸でと思うが、性欲が食欲に勝りそうだから、そのままの方がいいか。


「あとでお風呂入ろうね」

「ピカピカに磨いてあります」


 笑ってる。

 食事が済むとひと休み。

 テーブルの上を片付けて、ばるんばるんを乗せてるし。これが一番楽なんだろうけど、見てるこっちは我慢ならんぞ。

 窓から見える景色に視線を移すと西日が強烈だな。南西向きかよ。


「夕日は楽しめるかな」

「南西向きなんで夕日は」

「外で涼むのもいいかな」

「裸で?」


 それもいいとか言ってる。開放感を味わえそうだと。

 暫しまったり過ごすと風呂に入るが、洗面所を見て「全部見えちゃうのね」とか言ってる。

 覗きの可能性は皆無ではないが、この近辺は殆ど人が住んでない。近くに別荘はあるが、人気も無いようで実に静かな環境だし。

 まあ、気になるならブラインドを閉じれば済む。


 鏡に映る絢佳さんと俺。


「太ったかな」

「全然太ってないですよ」

「そう? お腹周りとか」


 心愛と比較したら太ってる、と思ってしまうかもしれんけど、あれは細すぎるだけだし。俺としては肉付きの良さがあってこそだ。

 ブラを外すと巨大すぎるばるんばるんが零れ、まあ、その姿態を見てしまうとな。


「翔真君、はち切れそう」

「絢佳さんが魅力的すぎるんですよ」

「そうかな。太って」

「問題無しです。そのくらいがいいんです」


 股間にこれでもかと力が篭もる。

 服を脱いでバスルームに入るが、ブラインドはどうするか聞くと。


「そのままでいいかな」

「この家の前を通る人って、崖っぷちを歩く人だけですよ」

「居ないよね」


 道路側とは逆。窓側に道路もないし崖だし。隣接する敷地とは塀で隔てられてるし。

 シャワーで互いの体を流し、我慢ならず絢佳さんをしっかり頂いた。


「もう。翔真君元気すぎ」

「若さしか取り柄無いですから」

「そんなこと無いでしょ」


 海を眺めながらバスタブに浸かる。実に癒される時間だな。

 都会の喧騒から離れ二人きりの時間。誰にも邪魔されない。最高だ。

 バスタブの縁に腰掛け外を見る絢佳さんが、これまた実に美しい。絵になる美しさだな。

 まあ、少々あれだ、気にしていた腹回りは、どうしても年相応になるようだが。

 しかしだ、だからこそいい。まるでルーベンスの三美神の如しだ。あそこまで弛んではいないけどな。肉感的な雰囲気って奴だ。


 入浴を済ませるとベッドルームに移動し「少し休んだら頼みたいことがあるの」と言う。


「なんでも言ってください」

「あのね、マッサージ」

「喜んで!」


 ベッドにうつ伏せになってるし。拉げるばるんばるんと、盛り上がる双臀が見事だ。何も身に纏ってないからな。

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