㊽米粉のクッキーとラングドシャ-5-
バターの風味を感じる絹のように滑らかで柔らかいパン
サクサクと軽い口当たり、マーマレードの甘味と爽やかさ、ピリッとした胡椒、バジリスクの肉の旨味とコクが一つになったカツレツ
肉と野菜の旨味と甘味、コクを感じる事が出来る具だくさんのスープ
そして食後の楽しみであるデザートのアイスクリーム
「美味しい~♡」
大好きなアイスクリームを口にしているエレオノーラは満面の笑みを浮かべている。
「この薄いクッキーも美味しいわ」
「アイスクリームに添えている薄くてザラッとしているクッキー・・・もしかして、ラングドシャ?」
美奈子が知っているラングドシャは丸いか四角い形をした、クリームを挟んでいるかロール状になっているものだった。
日本に居た頃は、お中元やお歳暮として自分の家に届いたラングドシャを食べていたものだと思い出しながらラングドシャを一口食べる。
「甘くてサクサクと軽い食感・・・懐かしいわ」
「クッキーとは似ているようで、どこか違いますわね」
「若奥様。今宵のクッキー・・・ラングドシャはティータイムにお出ししたクッキーと同じ米粉で作ったものでございます」
「米粉!?ラングドシャとやらは米粉で作ったのか!?」
給仕の一言にクリストフは驚いてしまった。
プルメリア島では粉にした米を丸めて揚げたり蒸したり、水か豆乳と混ぜて出来た生地を焼く事はあっても焼き菓子にする事はないとクリストフが呟く。
「揚げたり蒸したり!?クリストフ陛下、それってもしかして煎餅や蒸しパン、団子や餅だったりしませんか!?」
プルメリア島の菓子が和菓子に近いものを感じ取った美奈子が思わず声を上げる。
「母上。料理に関しては紗雪殿に聞いた方が早いかと・・・」
「それもそうね」
これはこれで美味いと口にしながら、美奈子達は食後のデザートを堪能する。
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