第二章 第二話 リベットのおいしい料理屋
ミセリーに戻ると僕はすぐさま依頼主のもとへと駆け付けた。
依頼を達成すると、依頼主から達成金をもらうことができるので、多くの冒険者はそのお金を使って生活をしている。
「ルビーさん、ありがとうございます。これでゴブリンに商売道具を取られずにミセリーに運ぶことができそうです」
依頼主の商人のもとへと行くと、僕は少ない達成金をもらい商人に「また何か困ったことがあったら言ってくださいね」と言い残し宿に戻った。
「女将さん。何か手伝うことありますか?」
宿に入り僕は女将さんにそう聞くと女将さんは
「あらルビーちゃんお帰り。それじゃあこれ買ってきてくれない。いつもありがとうね」
僕に買ってきてほしいものを書いて渡してくれた。
「じゃあ行ってくるね女将さん」
僕は女将さんから紙を受け取りながらそう言った。
買い物が終わり女将さんに買ってきたものを渡し何をしようかと悩んでいると「そういえばリベットさんの料理屋にまだ行ってなかったな。お腹もすいたし行くか」と思い、僕は宿を出てミセリーの中を探すことにした。
宿から出てすぐにリベットさんの料理屋さんが見つかったので、僕はさっそく店の中に入ることにした。
店に入ると、店の中はたくさんのお客でいっぱいだった。
「凄い!こんなに人がいるなんて……」
僕が驚いていると、リベットさんは僕を見つけたらしくこちらに向かってきた。
「ルビーさんじゃねぇか⁉来てくれたんだな」
そういうとリベットさんは僕を席に案内してくれ、メニュー表をもらった。
僕はメニュー表を受け取り、何を食べようかと悩んだ末にゃポリタンを頼むことにした。
「にゃポリタンだな!おーいお前ら!この人は俺のことを救ってくれた命の恩人だぞ!最高のおもてなしをするぞ!おう!」
僕がにゃポリタンを注文すると、リベットさんは厨房にいる人たちにそう呼びかけた。
厨房の人たちも、リベットさんに続いて「おう!」と張り切っていた。
料理が来るまでの時間、僕はリベットさんといろんな話をしていた。
「え⁉ルビーさんは帝王を倒そうと旅をしてぇんのか⁉」
僕がココに来るまでのことを話していると、リベットさんは僕の言ったことにとても驚いていた。
「まあ僕なんかじゃ帝王を倒すことなんて到底できないと思いますけどね」
僕が笑いながらそういうと、リベットさんは
「それでも帝王と戦おうという意志があるのは素直に尊敬しちまうぜ」
真剣なまなざしで僕にそういうと、次の瞬間リベットさんは衝撃的なことを言った。
「なあルビーさん。俺も帝王を倒す旅に連れて行ってくれねぇか?」
「え⁉ほ、本当ですか⁉」
僕はリベットさんが言ったことに驚きそう聞いてしまった。
「ああ、これだけは嘘じゃねぇ。俺は嫌なんだ。帝王のせいで安全に生活ができず、まともに料理すらくえねぇ奴らを見るのが」
そうリベットさんが言ったのを聞いて僕は、どうして帝王はそんなことをしてまでこの世界を支配しようと考えるのかがわからなかった。
「僕でよろしければ一緒に帝王を倒す旅に出ましょうリベットさん。僕だっていやです。たくさんの人たちが無罪なのにもかかわらず殺されるのを見るのは」
僕はそうリベットさんに言い、手を差し出した。
「これからよろしくなルビー!」
リベットさんは僕の差し出した手を取り、握手をしながらそう言った。
こうして、僕には初めての仲間ができた。
つづく
もし読んでくれた人がいて、「もっとこうしたらいいんじゃない」とか、「この文字間違ってるよ」などの、コメントを書いてくれたらとてもうれしいです。
よろしくお願いします。
byネコを愛する小学生(4月から中学生)
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