第6話 カフェのバイト
じつは、カフェでも少し働いている、俺。
(あ、あいつらだ!)
加害者が、カランカランとドアを開けて入ってきた。
そうすると、あのときのことを思い出させられる。
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「ねぇ、ちゃんと給食食べてね!西園寺くん!」
そうして、牛乳にチョークが入れられる。
みんなが触っているので、汚い。
あと、なんか嫌だ。嫌だと言ってもやめてくれるはずがなく・・・
いつもこんなものを食べさせられていた。
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あの時を思い出すと、怒りで目の前が真っ赤になる。
「おーい、西園寺くーん。大丈夫?」
そこには、同じバイトの女の子がいた。
「あ、すみません、大丈夫です」
「別に謝ることないけど。客にぶつからないよう気をつけてね」
「ういーっす」
あいつらにバレないよう、口調は変える。
「あ、コーヒー1つ」
「紅茶一つ」
「牛乳一つ」
数分後。
「おまたせしましたー」
頼まれた飲み物を、あいつらに運ぶ。
むろん、チョークの粉入りである。
「あれ?なんかコーヒー、まずいな」
「わたしのも」
「僕のも」
「そ、そうでしたか・・・大変ご迷惑おかけしました!」
頭を下げているからあいつらには見えていないが、ニヤニヤが止まらない。
これからどうしてやろうか。
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