第6話 カフェのバイト

じつは、カフェでも少し働いている、俺。

(あ、あいつらだ!)

加害者が、カランカランとドアを開けて入ってきた。

そうすると、あのときのことを思い出させられる。

        *****************

「ねぇ、ちゃんと給食食べてね!西園寺くん!」

そうして、牛乳にチョークが入れられる。

みんなが触っているので、汚い。

あと、なんか嫌だ。嫌だと言ってもやめてくれるはずがなく・・・

いつもこんなものを食べさせられていた。

        *****************

あの時を思い出すと、怒りで目の前が真っ赤になる。

「おーい、西園寺くーん。大丈夫?」

そこには、同じバイトの女の子がいた。

「あ、すみません、大丈夫です」

「別に謝ることないけど。客にぶつからないよう気をつけてね」

「ういーっす」

あいつらにバレないよう、口調は変える。

「あ、コーヒー1つ」

「紅茶一つ」

「牛乳一つ」

数分後。

「おまたせしましたー」

頼まれた飲み物を、あいつらに運ぶ。

むろん、チョークの粉入りである。

「あれ?なんかコーヒー、まずいな」

「わたしのも」

「僕のも」

「そ、そうでしたか・・・大変ご迷惑おかけしました!」

頭を下げているからあいつらには見えていないが、ニヤニヤが止まらない。

これからどうしてやろうか。

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