第4話 意味がわからない

「ちょっとぉ!!何よこれぇ!!」

静かな社内に、加害者の元女子生徒が大声を上げた。

「何だ何だ」

「どうした」

近寄っていく加害者たち。

そこには、 8393315112 の文字。

加害者のみんなが考えたが、さっぱりわからない。

「うわ、俺のにも来てる!」

「僕にも!」

俺は、みんなの見えないところで、口角を上げた。

元女子生徒は、昔の友人(加害者ではない)に電話した。

「ねぇ、これ何?8393315112」

『うわぁぁぁ!』

「ちょっと、何よ!」

プツン

そこで、俺はまたメッセージを送った。

「ポケベル」

♪ピロン♪

「はぁ!?ポケベル?」

そこで、加害者の男子が震えだした。

「8行目の3番目、9行目の3ばんめ、3行目の1番目、・・・・うわぁ!」

8行目の3番目、「ゆ。」

9行目の3番目、「る。」

3行目の1番目、「さ。」

5行目の1番目、「な。」

1行目の2番め、「い。」

ゆるさない。

「ちょっと・・・気持ち悪い・・・意味分かんない・・・」

♪ピロン♪

『意味がわからない?それはこっちのセリフだ』

「いやぁぁぁ!!!!!!!!」

         ********************

結局、その元女子生徒は早退した。

そして、あとの加害者は、早退してはないものの顔色が悪い。

あのあと。

「わたし、なにかしたの・・・・?」

『こういうメールが来るってことは、何かしてんだろう?』

「ちょっと、なに、怖い・・・」

『怖いのは高校時代の俺だ。学校に行くのが怖くて、だが親に心配させないように行っていた。』

「さ、西園寺?」

「今更気づいたか。そうだ』

バタン。

元女子生徒は恐怖のあまり倒れてしまった。


    

         

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る