君が他人になる瞬間(とき)

進藤 進

まるで他人事のように

僕は。

指定された欄に。


僕の名前を。

ボールペンで書き込んだ。


震える指のせいで。

上手には書けなかったけど。


確かに。

僕は。


僕の姓名を。

書いたのでした。

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