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内からまろびいでたるものどもの

名をば知らぬと申すか


では聞くが

そこな御仁に至りましては

流した涙の雫の形をば

一粒ずつ覚えておいでか


ええい問答無用

そなたと語ろうておる暇など無いわ


語ろうてこそ人なりけりと

語ろうて下さったではありませぬか

語らわずして互いの何人たるや

分かるはずもございませぬ


語らわずともそなたの字をみればわかる

こうして指で辿れば尚わかる

そなたの内は外にいでてよいものではないわ

内に飼った鬼を野に放つな

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