第5話

ーピー、ピー、。

鳥のさえずりが耳に聞こえて起き上がる。

(はあ、"また"か…)

そう思うのも無理はない。彼女は"黒い瞳の位'の持ち主。平民ですらなかなか持たない瞳だ。彼女はチャイルドの元に来た時からずっとこの生活が夢であることを願っていた。朝にくる絶望と夜に抱く希望を彼女はずっと心に留めている。

(あ、そっか…浄化の森の中へ入ってそれで…)

寝ぼけていた頭が働き出す。

(この湖、顔、洗っていいのかな?…いやいや!この目で人生最悪なんだから今更どうってこと……ないわよ!)

残りの寝ぼけを覚ますために少しビビりながらも湖の水で顔を洗う。

(あれ?なんだか疲労が…それにストレスも少しマシになったような…あ!やばいもう帰らないと!)

そう思い浄化の水を持って足早に帰宅した。

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