第5話

 この”場所”の仕事とは。


 簡単に言えば言われたことをただするだけの仕事だ。


 異形のナニカを切り捨てるのだってそうだ。


 というかほとんどの仕事がああいう訳の分からないモノを殺す事だと思う。


 他の仕事はというと他の階に居る”同僚”がへまをした際に派遣される。


 未だにその同僚とやらと話たことは無いがそれも当然と言える。


 何故ならへまをした奴は既に死んでいるか意識を失っているのだから。


 二号が指示されているのは燃やすこと。


 二号がどこかへ派遣される際は大体ナニカは弱っておりすぐに仕事は終わる。


 だがその代わりかは知らないが仕事の量は多いみたいだ。


 稀に弱っていない異形のナニカもいるが今では容易く切り捨てる事が出来る。


 目が覚めたばかりの頃は気を失ってばかりだったが大量の仕事をこなすうちに嫌でも強くなっていった。


 恐らく二号が気絶した際は今の二号の仕事のように誰かが来て始末していたのだろう。とあたりをつけた。


 しかしやはりその時も誰かと話した記憶は無かった。


 いつの日だったか。二号はいつも指示をしてくる者に質問をしたことがあった。


 ”同僚”と話すことはできないのか、、、と。


 その際は簡潔に「無理」と機械越しに聞こえる声は言った。


 恐らくこれは本来の声じゃないのだろうな、、、と二号は関係の無いことをその時思ったのだった。

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