第12話千茶、酔っ払う

今日は、夕方から蛸ん壺なるたこ焼き居酒屋で千茶と同僚と3人で飲む。同僚は、トリスの缶ハイボール、千茶と僕は永遠と瓶ビール。

色んな客と触れ合い、飲みに飲んだ。

とことん飲んで、13000円。

安い居酒屋だ。

帰宅すると、部屋が臭い。

千茶に、

「屁こいた?」

と、言うと、

「うん、したかも知れない」

と、答える。

めちゃくちゃ臭い。僕の屁はかわいいもんだ。

ここ、数日間の食生活で千茶は内臓をやられたらしい。

帰宅して、ベッドに横たわると、千茶は僕の背中に腕を回してくる。

落ち着くらしい。


店で知合ったガキが、次会う時は一緒に飲みたいと言い、同僚とLINE交換していた。

自分の嫁さんが妊娠7ヶ月なのに、馬鹿だな。

早く帰って、嫁さんを支えろよ!

しかも、授かり婚。昔の出来ちゃった婚だ。

まぁ、ガキに僕は安くは売らない。

だが、そのガキは僕に懐いていた。

Z世代のまさにそう。

ガキは僕に対してずっと恐縮していた。

それは、ガタイが良くて、腹が出て、サングラスなら近寄りたく無いだろう。

僕のことをお兄さんと読んでいたが、25歳なら19歳歳上の人間に呼ぶべきではない。

千茶は僕から離れて寝ている。この人、酔う時はとことん酔う。

放屁したのは許してやろう。

でもね、臭かったよ。千茶。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る