幼馴染達は俺じゃなくて弟を選んだ。それは良いんだ。だけど、弟が冤罪になって

激 辛

第1話

春、夏、秋、冬


それぞれの季節の名前を持った幼馴染の女の子達俺はずっと仲が良かった。


思春期に入り恋愛について考えるようになった頃、俺はこの4人の誰かと付き合いたかった。


そして悲しいことに幼馴染4人はみんな俺のじゃなくて、弟が好きだったようだ。


完全に失恋だった。


でも、好きな相手が弟なら嬉しさもあった。


弟は良い弟だし、俺の自慢だった。


「お兄ちゃん!!今日はゲーセン行こうよ」


弟は俺と一つしか年も違わなくて、もう高校生なのに、俺との付き合いもすごく大切にしてくれる。


だから、こんな弟が幼馴染達と幸せになれるなら、俺はそれで良いと思った。


______


だけど、


「はぁー!!お前がする訳ないじゃん」


「ありがとう。お兄ちゃん」


弟が冤罪になった。


そして、弟の話によると誰も信じてくれなくて、最近仲が良かった、と言うかアピール中だった4人も弟を信じなかったらしい。


______

4人に問い詰めに行くと


「あー、私も信じてなのにねショックだったよ。」


「本当っすよね。弟くんがそんなことするなんて!酷い裏切りですよ」


「信じられません」


「・・・」


いやいや、信じられないのは4人の方だ。


「それより、優、弟が痴漢して犯罪者になったけど、優はそんなことしないよね」

春が俺に迫って来る。


「ちょ、なんだよ。辞め」


「そうっすよ。弟君は裏切りましたけど、私優のことも好きだったんっす」


「私も」


「・・・」


4人が迫って来る。なんだよ、これ、


まるで弟が犯罪者になったから俺に乗り換えたようなこれは


優は受けいられていない。失恋してから前を向こうした矢先に態度を変えられて、その上で大切な弟を踏みいじっている。


優は4人の視線にむしろ怒りすら湧いて来ている。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る