第25話~ファンタジー小説だったはずだよね~

あっそろそろ来るね

何て言うかアレが近づくと乳が張るんだよ

まだ慣れなくてムズ痒い感覚で思わず反射的に無意識で自分で揉んでほぐそうとするんだよね


昨晩はナタリーが頑張ってくれたので私が先に潰れてナタリーの膝枕を味わって爆睡

起きた時には枕に頭を移されて自室に戻ってたナタリーだけど寝落ち直前に感じた心地よい柔らかさと温もりは忘れられないね


トントン

”はーい”

ナターシャがやって来た

「おはようございます」

”おはよう”

「その母は二日酔いでフニャフニャなので本日は私が」

”ゴメン無理をさせた”

「母も昨晩にお伝えしてると思いますが私達は自分の意思で動いてますので自業自得も本人責任です」

ナターシャの現実主義観はナタリーより強い感じがするよ

設定と言う私の考えたスタートラインからの人生

敷かれたレールの人生なんて嫌って話はよく聞くけど物語が現実になるまでは敷かれたレールで強制的に送らされた人生だったし「あの時違う選択をしてれば違う道があったかも」と考える事すら許されないんだよね

私に耐えられるのか?そうこの考えさえ物語の中で進んだ時間は出来ない

ナターシャが現実主義者として「起きた事は起きた事」と受け入れ超現実主義の道を選んだのも分かる気がする

物語ではナタリーの後ろに控え母をサポートする自らあまり表に出ない子だったけど強くなったね


「朝御飯はいかが致しますか?」

”私も少し楽しくて調子に乗って飲み過ぎで胃がだからパンとスープの軽いのでお願いできるかな”

「はい本日はコーンスープです」

”それは大好きだよ”

「他に何か御希望はありますか?」

”コーヒーとアレの準備をお願い出来るかな”


ドアが開いて押し車が入ってくる

ニ~三十キロはある押し車を軽々持ち上げて階段を上がって来るとか・・・もう驚きはしません

不思議なのが刃合わせでルシファーを跳ね飛ばす事は出来るのに普段の筋力はガイアの時と変わらず

魔剣の力が影響してるかと木の棒でやっても同じ結果とか

完全に戦闘に関してだけは御都合主義な無敵チートなんだよね


大き目のカップに注がれたコーンスープと大き目のバターロールにコーヒーカップとコーヒーポッドが押し車の上に乗ってる

最近は椅子に座るのも普通に出来る様になったので車椅子に乗る要領でベッドサイドの椅子に座り朝御飯

ナターシャは一度戻ってアレの準備をしてくると部屋を出る

バターロールを千切ってコーンスープに浸して食べると少し少し荒れた胃が落ち着くよ

朝食を終えコーヒーを飲んでいたらナターシャが戻って来たよ

トイレの棚に折りたたまれた布を数セットと革のパンツを準備してくれた

もう覚悟は決めたけど気が重いのは変わらない

ベッドのサイドテーブルに数本の痛み止めポーションも追加してくれた

「使い終わったのはトイレに籠を置いておきましたので」

”ありがとう”

「母から今回はお手伝いを一切しなくてよいと聞いておりますが」

”うん そろそろ自分で出来る様にならないとね”


ナターシャが戻ったのでトイレに行く

まだ手際が悪いので始まってから準備だと間に合わないかもだしね

便座に座りパンツを降ろしてアソコに当たる位置に折り畳まれた布をあててパンツを履く

感触的に位置は大丈夫そうだね

このままだと布の重さでパンツが下がっちゃうので皮パンツを履いてウエストのクビレ上でバンドを締めてズレ落ちを防ぐ

膨よかな体型だと別のバンドを使って固定するとかすごく大変らしいよ

最後にもう一回位置ずれをしてないのを感覚で確認して準備完了


車椅子に乗ったけどベッドに戻るのも暇なのでテラスにでるよ

少し九月になり秋めいた柔らかい日差しだね

壁際に車椅子を寄せて壁に手を付いて立ち上がる

伝い歩きなら出来そうな気がしたので歩く感覚を思い出し脊髄反射に今の脚を覚え差す意味でも少しリハビリだね

筋力を鍛えるリハビリは意味が無いけど感覚を思い出すの重要だよね

最初は千鳥足な感じでスタートだったけど十メートルくらい伝い歩いてテラスの奥側の壁に着く頃には脚運びは普通になって来たよ

今度は車椅子まで戻るよ

反転しようとしたら

”あっ”

バランスを崩して壁の無い方に倒れそうになる

脚を踏ん張り転ばないで支え無しで立った状態で耐えられたよ

昨日は三歩で限界だったけど何かもっと行ける気がする今日

無理だった時に備え壁にもたれられる位置を歩き始める

最初の数歩はバランスとか意識して歩いていたのでぎこちない感じだったけど十歩目くらいから普通に歩ける

脚の筋肉も無理をしている感覚はないよ


部屋に戻る扉を開け車椅子は念通操作でベッド横に戻しベッドまで歩く

無事にベッドの縁に座り脚の感覚を確認する

まだまだ歩ける感じがするよ

上半身の時もそうだったけど回復しだすと一気によくなるんだね

足が回復してるってことは内臓の修復は完了したんだね

完全になった子宮で訪れる初のアレに底知れぬ恐怖を感じるけど歩けるようになったと今は喜んでおくよ


次の日の朝には七海は自分で起き上がってベッドの縁に座れるくらいまで驚愕の回復力を発揮してたよ

朝御飯は粥でなく柔らかく炊いた白米に煮魚と副菜が数種に味噌汁と普通に近い食事でペロリと自分で箸を使って食べたよ

美香と私は朝はデリバリーがないので病院が用意してくれた親子丼で朝御飯したよ

もう関節はどこも大丈夫そうなので脚のマッサージが中心にして脚の筋肉をほぐしてとリハビリの先生から指示が出たり


午前中は七海の脚を美香と交代でマッサージし続けたよ

少しずつ張りが取れて行くのがわかってうれしいよ


昼は七海も普通食のオーケーが出たのでデリバリーでアンパン発祥で有名な店が出す多国籍料理の店から特製弁当だよ

赤ワインで柔らかく煮たヒレ肉がメインでエビとパクチーの生春巻きに麻婆豆腐と名物インドカレー

印度カレーを日本で初めて出したのもこのお店って説もあるんだよね

カレーもあるので料理は箱詰めだけどご飯は深めのプラ容器で別にご飯より少し小さめプラ容器に入ったカレーを掛けて食べるよ

二つだけ私の御飯サイズの容器にカレーでご飯の容器は二個ずつあるよ


午後には七海は伝い歩きなら出来るまでに夕方には杖を使えばトイレとかも自由に動けるまで回復

狩野もリハビリの先生も驚くの通り越して呆然としてるよ

「この感じですと明日には退院できる驚異の回復力ですね」

「退院できるの!!」

「もう院で出来ることはなく残りは日常生活を送りながら完全回復を待つだけです」


夕食は退院も決まったお祝いでチェーン店だけど高級しゃぶしゃぶで有名な屋久島から松坂牛のしゃぶしゃぶコースを頼んだよ

屏風が数枚持ち込まれ病室の一角が区切られて仲居さんが食材を運びこむ

ソーファーのテーブルにはIHコンロが置かれて出汁の張られた鍋が置かれる

しゃぶしゃぶのデリバリー?ってどうなるんだろうと思ったらお店と同じ感じでコースが出てくるのかな

飲み物はお店と違い種類が限らているけどやっぱ和食には日本酒と久保田をお願いしていたので一升瓶が持ち込まれるのが見えたね

グラスに注がれた日本酒と突き出しで胡麻豆腐が出て来たよ

突き出しを食べると胡麻タレとポン酢に薬味セット

七海も私もネギ沢山が好きなのでセットと別に小皿山盛りのネギをお願いする

胡麻タレに少しポン酢をいれる七海に教わりハマった食べ方だよ


お肉と野菜が台車に乗せて仲居さんが来たよ

一枚目の肉は仲居さんがシャブシャブしてくれる

お勧めの胡麻タレにシャブシャブした肉を入れてくれる

うん美味しいけど霜降りでかなり脂が強いけど大丈夫かな七海の心配はいりませんでした超絶笑顔で食べてます

「おいしいー!霜降り過ぎて脂で真白にみえたけどお肉の味が濃いよお」

美香も楽しんでるね

口に残った脂を日本酒で流し込むと次のお肉が欲しくなるね

店だと野菜は自分で鍋に入れるんだけど仲居さんが火の通り難い野菜から順番に入れてくれる

葛きりだけは瞬殺で火が通って溶けちゃうので自分の食べたいタイミングでと小皿で出されたよ


「白いご飯か雑穀米が選べます」

私は食べきれず残すことが多いのでご飯は遠慮したけど二人は「大盛で白いご飯」を頼んでるね

自分で肉をシャブシャブしながら野菜も合間に食べると一人分の肉四枚で私は満腹

しゃぶしゃぶ肉と言っても食べ放題みたいなのでなく薄いけど一枚が顔サイズあるからね

二人は肉追加で三人前追加して食べてたね

白いご飯も大盛で三杯とか食べてるし何でそんなに食べて太らず綺麗なボディーラインを保てるのが謎だよ


ちょうど一升の日本酒が終わる頃に肉を食べ終え〆に

〆はきし麺かラーメンを選べるけどきし麺一択だよ

鍋に残った野菜くずや浮かんだ脂を仲居さんが綺麗に掃除してきし麺投入

かなり太目の麺と一口サイズの焼餅が鍋で茹でられていく

ティーカップ形状のお椀に少量の塩を入れて胡椒をミルでガリガリして鍋の出汁を注いでスープを仲居さんが作る

茹で上がった麺と餅をスープに入れて完成

薬味と塩に胡椒ミルが出され

「お味はお好みで調整してください」

七海と私はポン酢を少し入れてネギを散らして食べるよ

「ポン酢いれると美味しいの?」

”塩味より風味が出て好きなんだよね”

「私もやってみる!」

あっそんなに入れると

「はっくしょん!」

やっぱし酢の成分がスープで温められて咽る美香でした

「入れすぎたけど美味しいよ!」


デザートはバニラか抹茶のアイスとわらび餅から選べるよ

七海と私は抹茶アイスとわらび餅を選んで合わせてわらび餅の抹茶アイス乗せにしてシェアが定番

美香もわらび餅だったので抹茶アイスを半分乗せてあげるよ

「ありがとう!」

温かいお茶が出て来てコース終了

あ~満腹過ぎて苦しいよ


鍋とIHコンロが下げられ灰皿が戻されたので食後の一服

「おいしかったぁ食べ放題のシャブシャブと全然別物だったあ!お肉最高!!」

”もうお腹いっぱいで酒もはいらないよ”

「そうなのか腹半分だけど」

何時もに輪をかけて食欲大魔神でないですか!?

まあこれも覚醒で超回復するのにエネルギーを大量に消費してるからって後日にわかるけどね


そんな間に片付けを済ました仲居さんが挨拶をして帰って行き夕食は終了

食後は「もう飲めない」とか行ったけど紫煙を巡らせながらジャックを飲んでるよ

酒の肴に美香が七海が倒れて取り乱していた状態を話たりしてた

取り乱した状態に呆れられるかとも思ったけど

「すまない大心配かけてしまって」


日も変わりそうな時間になりそろそろ就寝準備だね

個室風呂を予約してあるので七海を美香に任せて私はシャワー

交代で入れなくもないけど一時間枠なので七海にゆっくりお湯へ浸かって筋肉をほぐしてもらいたいしね

「一緒に入ればいいのにい」

って美香ああああ!!毎度のエンジン全開モード!!

もう杖の必要もなく着替えと基礎化粧品を持って浴室に向かう七海と美香

さて私もシャワーでサッパリしようね


シャワーからでるとソファーで缶ビール片手に紫煙を巡らす

すぐに完全に前と一緒にはならないだろうけど明日から日常が戻ってくるね

退院は午前中だからお昼はどうするかな

美香に七海は任せて職安通りのスーパーで買い物して帰ろう

もう七海は何でも食べれそうだよね

メニューは何にするかな美香もいるしワイワイと七海の快気祝いでお酒も楽しめるとなると鍋でいいかな

なに鍋にしようかなあ

肉々しいのは今晩食べてるから生姜をたっぷり効かせた鶏団子鍋でいいかな

スープもたっぷり生姜を入れた鶏ガラスープで具材は少し洋風も面白いな


缶ビールからジャックに切り替えて色々と帰ってからのことを考えていたら二人が戻って来た

七海は久々のお風呂でサッパリした感じだね

二人に風呂上がりの缶ビールを手渡し乾杯

少しだけ紫煙を巡らしながら飲んだらベッドへ

昨晩と同じで私は七海のベッドね

ベッドに入ると七海が抱き着いてきてキス

七海の温もりが気持ちよく七海の退院も決まり安心したのか一瞬で寝落ちでした


少しゆっくり九時過ぎに起きて身支度をする

七海は帰れる時の状態が分からなかったのでゆったり目のロングワンピースを持って来ていたよ

久々に髪を整えメイクした七海だよ化粧をするとさらに綺麗で可愛いなあ

身支度が終わる頃に朝食が届いたよ今日は鮭の焼き魚定食だね

二人のおかわり用に御櫃まで届いたので病院食でなく旅館の朝食気分だよ


朝御飯を食べ終え荷物を纏めて帰宅準備を済ましたら一服してお迎えが来るのを待つ

指定のあった十一時少し前に事務の方がやって来た

七海に請求書を渡して金額の確認後にカードを渡すと持って来たカード端末で決済して明細と控えを七海に渡すと戻って行く

なんか請求書を見た時に少し驚いていた感じがしたけど

「狩野さんが特別個室代は病院負担にしてくれていたの勝手に医院長判断で部屋を変えたって理由で」

”この街の義理人情は本当に毎回驚くなあ”

「この街はそれで成り立ってるから混沌としてるけど筋が通ってるからね」


十一時になり狩野と看護師さんが迎えに来たよ

「狩野さん今回はありがとうございます」

「気にしないでください学校の後輩で推しのママへのファンサービスです」

荷物を持ち病院の出口へ

「何かありましたらお気軽に御連絡をくださいね」

「ありがとうございます」

呼ばれていたタクシーに七海と美香を乗せ荷物をお願いして私は職安通りに向かうよ


スーパーでは大成果!鶏ガラスープの素って考えていたけどイベントの物産展コーナーで「老舗の鶏ガラスープ 無添加ストレートタイプ」が置いてあったよコレはかなり楽しみなスープになるね

マンションに戻ると七海と美香は病院から持ち帰った荷物を整理中

さて私は少し遅いお昼の準備を始めようね


まずはご飯を時間的に早炊きでセットするね

今日は大量に生姜を使うから摺り下ろしてるといると時間がかかり過ぎるからフードプロセッサーで限界までミジンにするよ

ミジンになった生姜はさらし布を使って絞り大量の生姜汁を準備

でもフードプロセッサーでは口当たりが悪いので別に摺り下ろした生姜もある程度準備

鶏肉挽肉をボールに入れてつなぎに片栗粉をいれて塩胡椒で下味を入れて生姜汁と摺り下ろした生姜を入れてよく捏ねるね

しばらく捏ねていると粘り気が出てくるよ

一つだけピンポン玉サイズに丸めてラップに包んでレンチン

味を確認すると丁度良い塩加減で生姜の香りと辛みが気持ちいいね

野菜はキャベツを中心にマッシュルームと人参に大量のモヤシだよ

土鍋に鶏ガラスープを入れて火にかけるよ

生姜汁と摺り下ろした生姜を入れて味付けはシンプルに塩だけだよ

味見したら完璧!生姜の辛みと香り鶏ガラスープのコクに絶妙な塩加減だね

良いスープが手に入ったのが勝因かな


下処理したモヤシ以外の野菜を入れて沸騰するのを待つね

沸騰してきたので準備した鶏挽肉をピンポン玉サイズに丸めて投入していくよ

少し灰汁が出たので取って鶏生姜団子に火が通るのを待つね

その間にリビングのテーブルにIHコンロと取り皿とか箸を準備

お酒は久保田でいいかな一升瓶とロックグラスも準備だね


「なんかいい匂いがするな」

片付けを終えた七海と美香がリビングにやってきた

「生姜の香りがするってことはアノ鍋かな?」

”うん”

「アノ鍋?」

「うまいぞー!」

「楽しみだね」

”先に飲んでて!もう少しで完成するからね”


おおよそ火が通ったのでモヤシを入れるねモヤシが最後なのはシャッキリ食感を残したいからだよ

あっ忘れてた

テラスに行きプランターで栽培してるパクチーを大量に収穫するよ

パクチーをシンクで洗ってるとグラスを持った七海がやってきた

キスから口に日本酒が流れ込んでくる

横目で美香を見るとスマホをいじって気が付いてない・・・いや絶対気が付いて見ない振りをしてくれてる

日本酒を飲みこむと舌が入って来る七海も我慢できなかったんだね

キスが終わると

「おっ出来てるね鍋運んどくよ」

”お願いしまーす”

グラスをテーブルに置いて戻って来てミトンをして鍋を運んでくれる


出会った頃に比べて感情や欲に素直に従うようになった七海の変化がうれしいよ

パクチーの水を切って大き目の皿に山盛りにしてテーブルに持って行くね

”パクチーはシャブシャブしても鍋の具材と一緒に食べてもおいしいからね”

日本酒の注がれたグラスを七海が渡してくれる

「「乾杯!」」

”おかえり七海”

「ねーちゃん元気になってよかった」

ナミナミ注がれた酒を一気に飲んで一息だね

すぐに美香が酒を注いでくれる

「いい匂い!もう我慢できない」

美香が鍋を食べ始める

「すごい生姜が効いてて美味しい!」

「この鍋は本当に温まっていいよね」

”生姜は筋肉とかの炎症を抑える効果もあるから筋肉痛にも効くかもって”

「そこまで考えてくれていたのか」


「彩美ちゃんご飯あるかな?」

”〆でラーメンやるけどご飯も炊いてあるよ”

「大盛でお願いしますスープがご飯を欲する味なんだよお」

「私も大盛でお願い」

”はーい”

小丼ぶりに山盛りにご飯をよそって持って行く

「鶏団子もご飯と合うよお」

七海は猛烈な勢いで具材とご飯を交互に口に運んでるよ

私はパクチーをシャブシャブして食べるね

うん取れたては香りがいいね

「わあパクチーを一緒に食べると味変でアジア料理みたいで美味しいよ」

「本当にこの鍋はパクチーが合うよね」


そろそろかな

キッチンに行き鍋で湯を沸かすよ

一旦リビングに戻り食事を続けるんr

「ご飯おかわりお願いしまーす」

「私もお願いね」

”はーい”

ご飯をよそいにキッチンに行くとお湯が沸いてたので麺をいれてタイマーをセット

ご飯を持ってテーブルに戻る

鍋を覗くと具材もほとんど無くなってるね

キッチンに戻ると残しておいたパクチーをみじん切りにして小鉢に入れて黒胡椒のミルと一緒にテーブルに持って行く

具材も無くなったので小丼ぶりに半分くらい残ったご飯にスープをかけてシャブシャブしたパクチー乗せて食べてる二人

なんかシンクロしてて面白いね

なんか〆感あるけど二人ならダブル〆でラーメンも瞬殺な予感がするよ


網でスープの掃除を終えるとタイマーが鳴ったね

麺はつけ麵でも使える太麺なので冷水で洗ってぬめりをとり締めるね

笊で水をよく切ったら鍋に投入

”沸騰したら食べれるよパクチーとか胡椒はお好みでね”

私は半人前くらいの麺にパクチーミジンをたっぷりかけて黒胡椒で味を整えてでお腹いっぱい

ってぇ四人前はあった麺が無い!!スープも飲み干されて鍋が空っぽだよ!!

完食は本当にうれしいね


「おなかいっぱーい!おいしかったあ」

「ごちそうさま本当に美味しかったよ」

私は洗い物をしちゃおうね

二人は雑談しながら飲んでるね

洗い物といっても準備に使った調理道具は食べる前に終えてるので土鍋がデカくて少し手間だった以外はすぐに終わるよ


美香は美香母にお迎えをお願い電話をしてる

七海と私はグラスを持ってテラスへ行き食後の一服

電話を終えた美香もやって来て雑談をしながら紫煙を巡らす

部屋着では少し寒いので一服を終えたらリビングに戻り美香母が到着まで残った酒を飲みながらバレンタインイベントの話をする

「そうそうバレンタインイベントは美香にもキャストやってもらうから」

「えっ!?」

「年明けにお母様とお茶した時に人生経験でってお願いされちゃったの」

美香は誕生日来てるから成年だけど大手振って酒飲める二十歳前だよ

まあよい意味で美香両親もぶっ飛んでるからもう気にもならないけどね

”楽しみだね!”

「でも私ドレスとかないよお」

「私ので着れそうなの用意しておくよ」

「ありがとうございます!ちょっと楽しみだけど私で大丈夫かな」

”フォローするから安心して”

「先輩お願いします」

保護者に先輩と肩書が増えていくなあ

美香のスマホが鳴り美香母がマンションしたとの連絡


ボストンバッグを持った美香と七海に私がマンション前まで移動

ミニバンから美香母が降りてくる

「七海さん御退院おめでとうございます」

「本当に美香には助けられました」

「美香も家にいても連絡を受けてから気が気でなさそうでしたので彩美さんのお手伝い出来ればと」

”お気遣いありがとうございます本当に心を支えてもらえました”

「美香がお役に立てたならよかったです」

「本当にありがとうございます」

「バレンタインデーもお手数をおかけ致しますがよろしくお願いをいたします」

「お任せください」


「じゃーねー!」

”ばいばーい!”

ミニバンが走り出す

部屋に戻り玄関を閉めると七海が抱き着いてきたよ

力の限りハグをされて少し苦しいけど気持ちいいよ

唇に唇が重ねられ息継ぎ毎に交互にお互いの舌を何回も貪る

七海の目が潤んで来たよ

言葉を交わす必要もなくベッドルームに向かうよ

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