第6話 初陣!?
翌朝、家の扉がノックされた。寝ぼけながら出たら、触頭と名乗る人が。
「同じ長屋に住んでいるものを連れてこい」
っていわれたから、弥兵衛はじめ昨日どんちゃん騒ぎした面子を連れてきた。
1目僕らを見たそいつは、なんか紙を渡して返ってった。
後で知った話だが、僕らがのんびり騒いでいる頃、上様は重臣らと共に「戦評定」ということをやってらっしゃった。
これは、戦を行う上ですごく重要なものだ。戦のほぼすべてのことはここで決まるのだ。
他の大名と連携を取るかどうか。
参陣をして貰わなくても、他所の領土を通るときにはそこの大名の了承も必要だし、場合によっては、印判を出して貰ってそこの領民に伝馬を出して貰うときもあるらしい。あとは誰が参陣して、誰が残るのか。足軽大将、侍大将とか決めたり。
他にも目的地、進軍ルート、滞在予定期間。作戦を練り、先鋒を決め、陣割り…。考えるだけで頭が痛くなるよ。
ここで決まったことは、触頭と言われる人達から着到状と一緒に僕ら下っ端にいきわたるんだ。
とにかく、戦が始まるっていうことだ。令和の世の中で戦なんて言ったら多分否定的なこといわれると思うけど、みんなワクワクしていたし、僕はドキドキしてた。だって上様と同じ初陣だからね。
活躍できるかなんて知らないけど、とにかく楽しみたいな。
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