第47話

「よーし、潜入成功。そのままだいたい中層辺りまで行け」


 俺はアダマンタイト製装備を付けて我がダンジョンの切り札のアダマンタイトフル装備のヒューマンスライムたちと共に敵を撤退まで追い込んだ。


 潜入させたモンスターはじっくり調べられたらスライムだとバレてしまうが、敵は今パニック状態だ。

 こちらから暴れ回らない限りしばらくバレることはないだろう。


「ヒューマンスライムたちはダンジョンの入り口で待機。他のスライムはダンジョン内に残ってる敵の残党を殲滅をしろ」


 ダンジョン内のスライムに命令を出し、俺もダンジョンの入り口へ向かう。

 後は潜入したモンスタースライムたちがカースダンジョンの中層辺りまで行くのを待つだけだ。


 モンスタースライムたちの中にはアイテムボックススライムが隠れていて、それぞれに十匹ずつエンペラースライムが収納されている。


 中層で全てのエンペラースライムをバラバラに戻してヴァイオレットのダンジョンをスライムで埋め尽くすことでマッピングを完了させる。


 マッピングが終了したらスライムたちを撤収させて、俺たち黒騎士部隊がヴァイオレットのコアルームに最短で突撃する。


 マップを開くと、俺のダンジョンからマッピングされて明るくなった一本道の伸びが止まった。

 どうやら位置についたようだ。


「分裂しろ。エンペラー!」


 そう命令した途端、一本道の先端からマッピングされたことを示す明るい空間が、どんどん膨張していった。

 数兆匹のスライムによるダンジョン圧迫はものの数分で終わった。


「ビンゴ!」


 ダンジョンの最奥の部屋にコアを示す金色のドット。そこまでの道のりは丸裸だ。

 コアちゃんのアイデアは見事に決まったということだな。


 うまく事が運んだので思わず笑みが漏れる。

 マッピングが終わったのでスライムは撤収させようかとおもったが、しばらく放置してダンジョン内の敵を、酸欠で気絶させることができることを思いついたのでもう少し待ってからスライムたちを撤収させた。


「よし、行くぞお前ら!」


 ヒューマンスライムを先頭に俺たちはヴァイオレットのダンジョンコアを目指して走り出した。





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