第7話

 ゴトリ。

 早速どの魔法を使おうかなとメニューに指を走らせていると、アダマンタイトスライムの一匹が近づいてきて、自分と同じ色とサイズの塊を出した。


「え?これってもしかして、アダマンタイト?」


 と問うと、そうだよと言わんばかりにポンポンと跳ねるアダマンタイトスライム。ちょっと可愛い。


 そういえばウォータースライムって水鉄砲飛ばせてたな。

 そうか、自分のもとになってるものなら出せるのか。


「え?てことはお前ら全員作れるのか?」


 ポンポンとアダマンタイトスライムと同じ様に跳ねるってことは作れるんだろうな。

 マジデスカ……。


 この後ちゃんと調べると、鉱石生成(俺が勝手に命名)を使うと分裂ができないようだ。アダマンタイトスライムは分裂が月一なので、月一でアダマンタイト生成or分裂か選ぶ感じだ。生成した鉱石がスライムと同じサイズだったのはこれが理由か。


 進化したスライムたちの内、一匹ずつ保管部屋に送って後は作業に戻させた。

 鉱山型のスライムはコンプリートしたんじゃないか?

 この世界に宝石がどのくらいあるのか分からないから知らないけど。


「どうするかこの空間」 


 現在進行形で進んでいるぶち抜きフロア。

 今のスピードだと一日ニ、三フロア分くらいの深さを掘れてる気がする。


「そうだ!」


 突然のひらめきを得た俺は、とりあえずスライムたちの少し上をダンジョン壁で、蓋をした。

 そして大体10等分になるように階層を作る。


「とりあえず階段を付けて……」


 そこから様々なパターンの階段を付けていった。

 あるものは一階層下に行けるもの、あるものは最上階から最下層へ直接行けるもの。


 俺が何をしようとしてるかと言うと、全10階層から成る巨大迷路だ。

 普通に10階層にするよりも突破に苦労するはずだ。


 まずは正解の道から作っていこう。

 そういえば迷路の必勝法を知っているだろうか?有名だから知ってるかもしれないが、実は迷路は片方の壁に沿って進むと必ず出口にたどり着くんだ。

 急がば回れだな。


 だからその道に落とし穴をセット。しっかりと迷ってもらうぜ。

 それと回転するT字路。一定時間で開閉する壁。

 うちのダンジョンでは必勝法は使えませんぜ。





============================




少しでも面白いと思ったら、フォローやレビュー、応援をしていただけると、非常に励みになります。よろしくお願いします!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る