第17話
582:名無しの凡才
ついにやってきたな……運命の日が!
583:名無しの野球人
大袈裟やなw
584:名無しの野球人
そんくらいでいいだろ。
今日はあの天童坂と戦うんだから。
585:名無しの野球人
ボルテージMAXでアゲてくで!
586:名無しの野球人
心配なのは心配やけど、ワクワクするのも事実や
587:名無しの野球人
……あんま期待せん方がええと思うけどな
588:名無しの凡才
それじゃあ早速、恒例となった相手チームの紹介から。
野球に関わる人ならほぼ全員が知っている名門校。
国内最高峰の設備が揃っており、指導者陣も優秀。
甲子園出場のために選手を酷使する事もなく、どちらかと言えば育成に重きを置いてくれる最高の環境。
野球をやる球児が誰もが目指す理想の学校であるが、日々の練習とレギュラー争いは熾烈。
今日戦うのはそんな高校の……2軍やw
589:名無しの野球人
?
590:名無しの野球人
2軍?????
591:名無しの野球人
やっぱりね
592:名無しの野球人
そりゃそうや
593:名無しの野球人
あの天童坂の1軍が弱小と練習試合するわけないよなw
塵芥高校はまだ実績を残してない訳やしw
594:名無しの野球人
それにしたって変やけどな
595:名無しの野球人
ゴリチンは天童坂に推薦貰ったんやろ?
その縁で……とかやない?
596:名無しの凡才
>>594
そこはワイも変に思った。
それで、相手方に聞いてみたところ、天童坂の1軍と2軍は俵木県に遠征に来る予定があって、その中でも2軍は別のチームと戦うつもりやったらしい。
でも、相手のチームが直前でキャンセルしてしまって、ワイらに白羽の矢が立ったわけや。
そこそこタレントが揃っていて、ほどほどに強いから、2軍の練習相手には丁度いいって思われたんやろな。
まぁ……要するにまぐれって事やw
推薦貰った縁とか全く関係ないw
597:名無しの野球人
マジでラッキーやね
598:名無しの野球人
2軍まで遠征って……本当に金持ちですね
599:名無しの野球人
潤沢な資金を惜しみなく選手の育成に使えるのは凄いな
600:名無しの野球人
つまり、この試合に天才ちゃんは来ないってコト!?
601:名無しの野球人
あ
602:名無しの野球人
嘘……やろ……
603:名無しの野球人
来るよな、な!
604:名無しの野球人
ゴリチン、答えろおおおおおお!!!
605:名無しの凡才
来るわけないないw
エースナンバーを背負ってる光莉が2軍の試合に来るわけがないないないw
606:名無しの野球人
ああああああああああああああああああ
607:名無しの野球人
ふざけるなぁあああ!
608:名無しの野球人
ゴリチンうぜええええええええ!!
609:名無しの野球人
折角、片道5時間かけて試合を見にきたのに……おぎゃあああああああ!!!
610:名無しの野球人
>>609
ショックのあまり幼児退行してて草
611:名無しの野球人
幼児退行を通り過ぎて赤ちゃんになっとるわ
612:名無しの野球人
つーか、本当に大丈夫なんか?
2軍とはいえ、天下の天童坂やぞ。
ここでボコられたら下位打線の子達は本当に再起不能になってしまうんやないか?
613:名無しの野球人
そーだそーだ!
614:名無しの野球人
地大末がやったような下位打線潰しの作戦を天童坂の2軍にやられたら、どうしようもなくないか?
615:名無しの凡才
>>614
そんなに心配せんでも大丈夫や。
相手は下位打線潰しの作戦なんか絶対にやらん。
仮に天童坂の一軍が相手やったら、ワイは練習試合を受けなかった。
相手が2軍だから、ワイは受けたんや。
この試合で2軍の選手達がしたいのは、1軍に昇格するために監督を始めとした上層部に自分の実力を示すアピールや。
そんな貴重な機会で相手のピッチャーが上位打線との勝負を避けて、下位打線でアウトを稼ごうとはせん。
上位打線と真剣勝負して打ち取り、自分の実力を示したいと思う筈や。
だから、勝つための下位打線潰しなんてしない。
>>612
天下の天童坂だろうと、2軍相手ならボコボコにはされんよ。
むしろ、ワイは奴らに勝てるとさえ思う。
上位打線のみならず、下位打線も喰らいつくことができるから、絶対に大丈夫や。
616:名無しの野球人
ふむふむ
617:名無しの野球人
なるほどなー
618:名無しの野球人
ちょっと納得したわ
619:名無しの野球人
ゴリチンも色々考えとるんやなって
620:名無しの野球人
結構感心した。
621:名無しの野球人
>>614の理屈はわかった。
次は>>612の理屈をもっと詳しく教えてほしい。
なんで、ゴリチンは下位打線の子達が再起不能にならないと断言できるんや?
622:名無しの凡才
>>621
相手ピッチャーは恐らく、上位打線に多く魔球を投げる。
そうなると、チャンスを作るのは難しくなり、勝敗の鍵を握るのは必然的に下位打線になる。
相手ピッチャーは簡単にアウトを取れると踏んでいる下位打線に対してシンプルな直球や変化球で勝負をしてくるからな。
そこがブレーキになってしまったら、ワイらには負けしかないと思う。
でも、何の問題はない。
絶対に打てる。
なぜなら、あの人達は頑張ってるから。
一年もの間積み重ねてきた努力は無駄ではない。
やり方次第では報われるものだからや。
……ワイもほんの少しだけお手伝いするしな。
だから、あの人達は折れたりなんてせん。
そして、試合で失われた自信は試合で取り戻すしかないと思うし、野球しか知らんワイはそれ以外の方法を知らんw
綿密なメンタルケアなんて出来んw
623:名無しの野球人
脳筋戦法やw
624:名無しの野球人
でも、勝算はありそうやな
625:名無しの野球人
今日のゴリチンの文には熱が籠っとる。
最後でちょけてはいるけどもw
626:名無しの野球人
それだけ、この練習試合は大事なものやと思っているってことやろ。
627:名無しの野球人
塵芥の進退を賭けた分水嶺って奴やな。
628:名無しの凡才
もうすぐで試合が始まるし、パパッと注目選手の紹介や!
渾名: プライド高め
学年 : 一年
性別 : 女子
ポジション : ピッチャー
コントロールもスタミナもまぁまぁ。
持ち球は4球種。
MAX125キロのストレートとカーブ、そしてスライダーは高校レベルだと至極平凡だが、シンカーは他の球種とは一線を画すキレがある。
フォームはサイドスローで、基本に忠実なオーソドックスなもの。
打たせて取るスタイルであるものの、シンカーで空振りを狙う事もできる。
光ヶ丘ガンバーズの控え投手であり、ずっとエースだった光莉を一方的にライバル視している。
渾名の通りプライドが高く、そこに付け入る隙がある。
魔球 : 静止するカーブ
ベースとなっている変化球はカーブ。
通常のカーブと全く同じだが、途中で一瞬だけ静止し、炎のエフェクトを纏って猛スピードでミットに向かう球。
炎のエフェクトを纏うまで普通のカーブと見分けがつかないため、ピタリと静止する事でこちらのタイミングをずらされる厄介な魔球。
魔球を投げれる回数は15回。
629:名無しの野球人
強そう(小並感)
630:名無しの野球人
微妙にクラスメイトちゃんと似てるな
631:名無しの野球人
個人的にこの子はツインテールであって欲しい
632:名無しの野球人
スレ民のこの緊張感のなさよ
633:名無しの野球人
ワイらには見てることしか出来ん。
気持ちのバトンをゴリチンに託すことしか出来ないんや……!
634:名無しの野球人
>>633
カッコいい事言っているようで、全然カッコいい事を言っていない不思議
635:名無しの凡才
渾名: オールマイティ
学年 : 二年
性別 : 男子
ポジション : セカンド
本来なら一軍レベルの選手だが故障明けであるため、2軍の練習試合に参加している。
打撃や守備など全ての要素が全国レベルであり、穴という穴はない。
個人の成績よりもチームの利益を優先するプレーをするため、本当に厄介。
野球のIQが高く、嫌らしいことばかりしてくる。
この人に仕事をさせない事がワイらの勝利につながるやろな。
636:名無しの野球人
強そう(小並感)
637:名無しの野球人
強そう……しか言えないんか?
638:名無しの野球人
しょうがないやろ。
スレ民は野球ニワカなんやからw
639:名無しの野球人
真面目な話すると、こういう選手が居てくれるとチームとしては助かるよな
640:名無しの野球人
高校生が欲目を出さないのは偉い
641:名無しの凡才
そして……スタメンはこちら!
1番 センター ゲーミングモヒカン
2番 キャッチャー ワイ
3番 セカンド クラスメイト
4番 ショート パーカー
5番 ピッチャー 和服美人
6番 サード なのです先輩
7番 レフト 不良A
8番 ライト 不良B
9番 ファースト スケバンB
いうまでもなく、いつものオー
642:名無しの野球人
?
643:名無しの野球人
また監督にスマホを没収されたんか?
644:名無しの野球人
【怪奇】消えたゴリチン
645:名無しの野球人
さようなら……
646:名無しの野球人
どうしたんやどうしたんや
647:名無しの凡才
なんかいるわ
648:名無しの野球人
???
649:名無しの野球人
なんかってなんやねん!
650:名無しの野球人
まさか
651:名無しの野球人
早よ教えてくれー!
652:名無しの凡才
光莉が相手ベンチにいるわwww
なんでやなんでやなんでやねんねんwww
なんでやねーんwww
653:名無しの野球人
おもんな
654:名無しの野球人
ゴリチンが壊れちゃったぁ……
655:名無しの野球人
キター!
656:名無しの野球人
やったよワイちゃん光莉ちゃんの姿を拝めるね!
657:名無しの野球人
電波女ちゃんの時と全く同じ展開で草生える
◇
「ふぅ……」
息を吸って吐く。
もう一度、息を吸って吐く。
それでも、心臓はバクバク鳴って止まらない。
「結果を残して一軍に昇格してみせる……」
入学して間もなくやってきた千載一遇のチャンス。
対戦相手が結構直前で変更になったのには驚いたけど、それを言い訳にしたりなんてしない。
この試合で活躍し、一軍に……因縁のライバルである光莉と同じステージに上がってやるのだ。
今日の試合の相手が光莉の元女房役である大川アキラだろうと関係ない。
立ち塞がるのなら、やっつけるまで。
私の投球でねじ伏せてやるだけだ。
「ふざけた事ばかり。私が来る事なんて予測していたくせに……」
後方からボソボソと声が聞こえてくる。
声の主は世良光莉。
我が天童坂高校のエースその人だ。
相変わらずの無表情でスマホの液晶を凝視している彼女は、一軍の練習試合に参加する筈だった。
それでも、二軍の練習試合にやってきた理由はただ一つ。
大川アキラと会うため。
……ふざけている。
こんな理由で一軍の練習試合を放棄する光莉も、それを許してしまう監督も。
何よりも、その事に苛立っている私自身も。
拳を握りしめる。
「大川アキラはもういないじゃない。貴女のすぐ近くにいるのは私なんだから、私の方を見てよ」
と、声を大にして言いたい。
でも、言えない。
大した実力のない私がそんなことを言っても、光莉は気にも留めないことを理解しているから。
彼女の心を占めているのは大川アキラ。
他の人間なんか歯牙にもかけていない。
その事実を私は誰よりも知っている。
……ずっと光莉だけを見てきたから。
きっと今この瞬間も。
「みっともない試合を見せたら、引きずってでも天童坂高校にぶち込んでやるわ」
なんて考えているのだろう。
能面のような光莉の口角が一センチほど上がっているから、間違いない。
……絶対に負けるものか。
言葉ではなく実力で光莉の感情を揺さぶって、大川アキラの存在ごと上書きしてやると心に誓った。
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