(二)-9
「はい」
神先生がそう応答すると、神には聞き覚えのある声が耳に入ってきた。
「あー、もしもし、招来軒さん。出前頼みたいんだけど」
「うちは招来軒じゃないよ……、源さん」
「源さん?」
「源さん……とは」
美幸と高井戸が疑問を口にした。
そのとき、ちょうど幸恵がお猪口を四つ持って部屋に入ってきた。そして床にしゃがんでそれらをテーブルの上に置きながら「源さんっていうのは、いつも間違い電話をしてくる人なんですよ」と解説した。そしてすぐに立ち上がって再びキッチンに戻っていった。
(続く)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます