ロリコンおじさんと美女たち
「私達はテルミとミサキになる前からの友達なのよ、前さ少年院居たって話したでしょ、そこで知り合ったの。」
「そんな繋がりが!人生分かりませんねーって事は、ミサキさんも入ってたって事ですか!?」
「お恥ずかしながらそんな感じです、恥ずべき前科持ちです。」
今は全然そんな感じに見えないのに、可愛すぎて捕まったとしか思えないな。
「ミサキくんが話したかったら話な、リコちゃんは何でも受け止めてくれるよーなんかペラペラ喋っちゃうのよ。」
確かに色んな客が自分のことをペラペラ喋ってくるな、気づかなかったけど、これはもしかしたら武器になるかもしれないな。
「じゃぁお言葉に甘えて、喋ろうかな。」
「おぉー!」
「昔だいぶヤンチャしてて、所謂非行少年だったんです。学校行かずに毎日深夜まで遊んで、良くない大人とつるんでって感じの日々を送ってたんです。」
今はそんな風に見えないのに、人って変わるんだな。
「それで両親もお手上げって感じで、何回も注意されるのに腹たってそれで殴っちゃって…」
「少年院ってわけですか…」
人生の中で犯罪者なんてそう多く居ないと思ってたのに、割といるもんなんだな。
「引きましたよね、こんな家族を大事に出来ない前科持ちなんて。話す度にびっくりされるんで」
「いやいや、そんな大丈夫ですよ。ここの店みんな犯罪者予備軍だし。実際私もその一人ですし。」
「そうなんですか、一体何をしたんですか?」
「オーナーの娘さんをマジマジと見てたんです…所謂ロリコンおじさんです…」
言っちゃったよ、相変わらずキモいな説明する度に気が滅入る。
「名前の由来も、ロリコンだからリコなんですよ。これ鉄板ネタなんですけどね」
「なるほど、だから私に対しても嫌な顔一つせず聞いてくれてたんですね。」
そうなんです、本当はあっちゃダメな慣れに決まってるんだけどまぁいいか。
「ここで働いてると、もう人に対する偏見とかがほぼ無くなりましたね。みんな引かれる事情平等に持ってるんで。」
「なんだか嬉しいです、もっともっとあなたとお喋りしたいしあなたの話もたくさん聞きたいです!」
今俺は、美女に手を握られている。目をキラキラ光らせているもう男だとか女だとかがどうでも良くなるほどに、眩しく輝いてた。
「じゃぁまだまだお話しましょう!私もミサキさんの事もっと知りたいです!」
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