戦国死闘 本コンテストでは自ら創作したオリジナル作品(一次創作)のみ応募可能です。 応募受付期間終了時点までに本文が10万文字以上であること。なお、長編、連作短編等小説の形式は不問といた。
第5話 紅蓮の陰謀 〜密室エレベーター殺人事件〜
第5話 紅蓮の陰謀 〜密室エレベーター殺人事件〜
(牙城美晴は、高層ビルの最上階にある織田財閥の本社ビルで働くエリート警察官。ある日、ビルのエレベーター内で起こった殺人事件に巻き込まれます。彼は証拠を集めるため、事件現場に急行します。)
牙城:「井伊さん、すみませんが、証拠の保全と目撃者の取り調べをお願いします!」
井伊直政:「了解です、牙城さん。このエレベーターは事件発生当時、上から数階分しか停止していなかったと聞いています。なにか異常を確認しましたか?」
牙城:「そうです、エレベーターの停止した階のドアには、銃弾の痕跡があります。しかし、その階には誰もいませんでした。」
井伊直政:「それは怪しいですね。誰かがエレベーターを使って逃亡した可能性があります。」
牙城:「そうなると、犯人はこの建物にまだいるということですね。」
突然、宇喜多直家が駆け込んできます。
宇喜多:「牙城さん、井伊さん、状況を聞きました。事件の捜査に協力させてください!」
牙城:「宇喜多さん、よろしくお願いします。」
井伊直政:「しかし、エレベーター内は密室だったはずです。犯人を見逃す方法はあったのでしょうか?」
宇喜多:「実は、このエレベーターはターツァイという技術会社が製造した最新型のものです。調査させてもらいましたが、何者かがエレベーターの制御システムに侵入し、停止した階以外の階を通過することができるように改ざんされていました。」
牙城:「つまり、犯人は遠隔操作でエレベーターを操作し、逃走したのですね。」
宇喜多:「そうです。しかも、エレベーター内のカメラ映像には何者かが映っていなかったそうです。誰かが犯行を隠すために徹底的な準備をしているようです。」
牙城:「だとすると、このエレベーター内には犯人の手がけた痕跡がありそうですね。よく調査してみましょう。」
井伊直政:「その前に、エレベーター内に使用された銃弾を鑑識に提出しましょう。もしかすると、その銃弾から犯人の手がかりをつかめるかもしれません。」
牙城、井伊直政、宇喜多は共に協力しながら、密室でのエレベーター殺人事件の真相を解き明かしていくのでした。犯人の緻密な計画と牙城たちの知恵と勇気が交錯する中、事件の予想もつかない展開が待ち受けていました。
犠牲者: 松田拓海
性別: 男性
年齢: 35歳
職業: 織田財閥の経営企画部社員
松田は優秀な社員として知られており、織田財閥の重要なプロジェクトにも関わっていました。彼を殺害する理由や背後にある陰謀はまだ不明です。
(牙城、井伊直政、宇喜多は銃弾を鑑識に提出し、犠牲者の身体も解剖して物証を集めていきます。一方、ヒントを探し始めると、井伊直政が宇喜多に注目します。)
井伊直政:「宇喜多さん、あなたが言ったように、このエレベーターは遠隔操作で動かすことが可能です。それに、映像が改ざんされていたこともあります」
宇喜多:「そうです。つまり、この事件には高度な技術を持った人物が関与している可能性がありますね」
牙城:「でも、どうしてそんなことができるのか。何か手がかりはないかしら」
宇喜多:「実は、エレベーターの制御システムには独自の暗号化が施されているはずです。それを解読するには相当な技術が必要ですが、私たちが調査した中に、ターツァイ社の技術情報が漏れている噂があります」
牙城:「それならば、犯人はターツァイ社に関わりのある人物かもしれませんね。私たちがターツァイ社と接触し、調査する価値があります」
宇喜多:「その発想は良いですね。ターツァイ社の従業員のリストを手に入れた方が良さそうですね」
井伊直政は迅速に行動し、ターツァイ社のリストを入手します。そのリストには様々な技術者やエンジニアの名前が記されており、彼らの監視や聞き込みを行うことになります。
牙城:「宇喜多さん、私たちはここから一人ずつ面接をして、犯人を特定する手がかりを見つけなければならないでしょう」
宇喜多:「そうですね。私たちは相手の技術やアリバイをチェックしながら、嘘や矛盾点を見つける必要があります。犯人は慎重に自身の行動を偽装しているかもしれませんから」
牙城、井伊直政、宇喜多は順々にターツァイ社のメンバーと面会し、犯人を特定するための情報を収集していきます。彼らの鋭い洞察力と推理力を駆使して、織田財閥本社ビルで起こった密室エレベーター殺人事件の真相を解き明かしていくのでした。
(犯人を特定する過程で、牙城、井伊直政、宇喜多は様々な証言や証拠を集め、徐々に犯人のプロフィールを描き出していきます。最終的に犯人は、ターツァイ社のシステムエンジニアである柊原優斗であることが判明します。)
牙城:「優斗さん、私たちはあなたがエレベーター事件の犯人であることを突き止めました。あなたのアリバイが嘘であり、あなたの関与が示唆される証拠も見つかりました」
柊原優斗:「そんなことはありません!私は無実です!」
井伊直政:「私たちはあなたの監視カメラの映像を調査しました。そこにはあなたがエレベーターを操作している姿が捉えられています。証拠として提示された銃弾も、あなたの所持品から見つかったのです」
宇喜多:「さらに、ターツァイ社の内部情報が漏れている噂もある中で、あなたはシステムエンジニアとしてアクセス権限を持っていました。あなたの技術力と立場から、エレベーターシステムを遠隔操作し、犯行を行ったのではないでしょうか」
柊原優斗は動揺しながらも絶対に黙秘を貫きます。
牙城:「あなたの言い訳は通用しません。犠牲者たちが残された証言や物証から、あなたが犯人であることは明白です。これから警察に連行されます」
犯人として明らかにされた柊原優斗は逮捕され、密室エレベーター殺人事件は解決しました。牙城、井伊直政、宇喜多の活躍と鋭い推理により、織田財閥本社ビルの犯罪を明るみに出すことができました。事件は一つの節目となり、彼らの名声は更に高まりました。
柊原優斗の取り調べが進む中で、その動機も明らかにされます。)
取り調べ室での柊原優斗の尋問中、彼はついに動機を語り始めます。
柊原優斗:「私の動機は、私たちシステムエンジニアの立場が見下されていることでした。織田財閥本社ビルでは、エグゼクティブや管理職が全てにおいて優遇されていたのに対し、私たちはただの技術者として扱われていました。それにばかり遣り場のなさを感じていたんです」
牙城:「なるほど、あなたはその不平等感から、犯罪に及んだというわけですね。しかし、犠牲者たちは無関係の者たちです。なぜ彼らを巻き込んだのですか?」
柊原優斗:「私は、世の中の不公平を目の当たりにして、怒りや絶望が募っていきました。彼らが無実の罪を着せられることで、私たち技術者の存在感を示そうと思ったんです。それによって、この社会での私たちの立場を変えようとしたのです」
井伊直政:「しかし、暴力を振るうことでしょうか?それはあなたの本心ではないはずです。誰もが公平かつ尊重される社会を目指すには、もっと良い方法があったはずです」
柊原優斗は黙り込み、自身の行動が正当化できなかったことに苦悩します。彼の動機は社会の不公平への怒りであったが、手段や結果として多くの罪を犯してしまったのです。
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