水たまり
雨音がぽつぽつ囁いた
もうすぐ映画が始まります
孤独を謳う路地裏に映し出される
水たまりという名のスクリーン
町の街灯がゆらゆら踊り
不規則な雨音が映画を演出する
一歩踏み出した足跡が登場人物となって
起こした波紋が無数の物語を紡ぎだす
雨音がしとしと囁いた
もうすぐ映画が終わります
お帰りの際は傘を忘れずに
水たまりに注意しておかえりください
路地の隅に溜まる小さな映画館
僕は今日も映画をのぞき込む
夜が映画の幕を下ろし
観客の星たちがエンドロールに映りこむ
暮れ残った空を見上げてふと思う
この世界もどっかの路地裏の
映画の中の世界なの
―――
もらったお題「水たまりの中の世界」
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