あの時に謝っておけば、今頃幸せそうな彼を見て苦しい思いはしないんですんだ

激 辛

第1話



「それは、仕方ないじゃん」


「でも、ずっと約束してたし」


私は久しぶりに会える幼馴染のことで頭が一杯になり、付き合った記念日をバックれてしまった。


「しかも相手、男だろ」


「違う、ヒロとはそう言う関係じゃないよ!!」


「・・・でも、それならせめて一言あっていいんじゃん」


「・・・仕方ないじゃん忘れちゃったんだから」


「忘れたって、ずっと予定してた記念日の旅行だし」


「・・・それはそうだけど」


その後、私はこのときのことを謝らなくて、


「これくらいはいいじゃん別に!!」


「これくらいって、もう何度もやってるよ。俺の方こそ、今回だけだよ。怒ったのは」


「じゃあ、前々から怒れば良かったでしょ!!」


「別に俺は怒りたい訳じゃないし、春が軽くうっかり忘れたくらいで怒らないよ。」


「なら今回のもそうじゃん」


「今回は軽くじゃないでしょ!!」


「私にとっては、久しぶりに会える幼馴染なんだし、軽くだったよ」


私は言ってしまった。この一言を・・・彼は言い返す力も無くなったように黙る。


「・・・分かったよ」


それから、彼は変わった・・・と言うより、完全に私に冷めて目をするようになっていた。


________


そして、その時彼が女の子と話をしている時を見つけた。


「さっき話してた子は誰?」


「親戚の女の子」


「はぁ??親戚の女の子なんて今まで居なかったよね」


「俺も居たことは知らなかったよ」


「じゃあ、どう言うこと??まさか浮気??」


「浮気じゃないよ・・・別に」


「浮気だよ!!これは」


「・・・じゃあ、それでいいよ」


優は完全に冷えてしまっていた。


「え、いやちょっと」


「じゃあ、前に浮気したら別れる約束だったし、じゃあこれで別れるってことで」


「・・・あ」


___

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